セキュリティソフトNPS調査―軽快さ・防御率・信頼性がロイヤルティを左右
2025年12月9日 09時00分更新

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションは、2025年12月3日にセキュリティソフトを対象としたNPSベンチマーク調査2025の結果を発表した。調査では5社を対象に顧客推奨度を測定し、ESETが-8.7ポイントで1位を獲得した。
調査は2025年10月23日から29日にかけて、主要セキュリティソフト5社の利用者2,219名を対象に実施された。対象となったのはESET、McAfee、Norton、ZERO、ウイルスバスターの5社だ。
セキュリティソフト部門のNPSおすすめランキング
セキュリティソフト部門のNPSランキングでは、ESETが1位となり、2位はZEROで-13.6ポイント、3位はウイルスバスターで-21.5ポイントとなった。業界平均は-26.2ポイントで、トップとボトムの差は37.5ポイントに達した。

業界全体のロイヤルティ醸成要因を20項目で分析した結果では、ウイルスの検出率など防御率の高さや、動きの軽快さ・処理速度の早さ、アップデートのしやすさといった機能面が重要な要因として浮かび上がった。また、サービスの信頼性や顧客を大切にする姿勢、企業イメージといった企業姿勢に関わる項目もロイヤルティに寄与していることが明らかになった。
一方で、優先的な改善が期待される項目としては、誤検出率の低さ、ユーザーに合った製品や機能の提供、コストパフォーマンスの良さが挙げられた。
首位のESETでは「動きの軽快さ・処理速度の早さ」への満足度が高く、ウイルス検出率の高さがロイヤルティ醸成につながった。2位のZEROは「コストパフォーマンスの良さ」が評価され、自分に合った製品や機能があることがロイヤルティを生んだ。3位のウイルスバスターでは「防御率の高」さと「サービスの信頼性」が要因となった。
注目すべき結果として、PC版とモバイル版を併用している利用者のロイヤルティが高いことが判明した。モバイル版の利用率は全体の53.9%で、PC版・モバイル版併用者は33.1%だった。併用者のNPSは-16.8ポイントとなり、PC版のみまたはモバイル版のみの利用者と比べて大幅に高かった。
併用者は動きの軽快さや防御率の高さといった機能面のほか、顧客を守ろうとする姿勢やサービスの信頼性といった企業への信頼に関連する項目でも満足度が高かった。一方で、モバイル版を利用していない人の42.4%が「モバイル版があるのを知らなかった」と回答しており、認知度の低さが課題として浮き彫りになった。
同調査は、米国サトメトリックス・システムズの調査手法に基づき、人口構成に沿ったモニター抽出により実施されている。NPSは「友人や同僚に薦めたいか」という質問への回答から算出される顧客ロイヤルティ指標で、欧米では公開企業の3分の1が活用し、日本でも顧客満足度に代わる新しい指標として採用企業が増加している。
詳細はNTTコムオンラインを参照
【NPS®(顧客推奨度)ベンチマーク調査】セキュリティソフトおすすめランキング





