日本ブランド価値ランキング、成長鈍化の裏で進む二極化

2026年4月20日 10時00分更新


 株式会社インターブランドジャパンは2026年4月15日、日本発のブランド価値を金額換算して評価したランキング「Best Japan Brands 2026」を発表した。日本のトップ100ブランドにおける価値総額は前年比1.5%増の3,189億ドルとなり、前年の成長率7.7%から大幅に鈍化したことが明らかになった。

 調査はインターブランド独自のブランド価値評価手法「Brand Valuation」に基づき実施された。対象は日本企業が生み出したブランドで、財務情報の公表や国内認知度など一定の基準を満たすブランドに限定されている。今回で18回目の発表となる。

トヨタ18年連続首位、SoftBankが最高成長率+36%

 Toyotaは18年連続で第1位を維持した。成長率では、SoftBankが前年比+36%を記録し、全ランクイン企業の中で最高の伸びとなった。また、Nintendoは5位で+35%の成長、ASICSは35位で+32%を記録した。新たにランクインしたブランドはNTT、三菱重工、SEGA、SQUARE ENIXの4ブランドとなった。一方、全100ブランド個別の対前年成長率の平均は+1.0%(昨年+4.6%)となり、2桁マイナス成長を記録したブランドも24ブランドに上った。昨年の8ブランドから大幅に増加しており、成長の二極分化が顕著となった。

 第2に、企業側の「提供価値」から顧客側の「享受価値」への転換だ。Nintendo(5位、+35%)、KONAMI(55位、+30%)、BANDAI NAMCO(34位、+21%)、初ランクインのSEGA(98位)・SQUARE ENIX(99位)といったエンターテインメント系ブランドが軒並み大幅成長を記録した。同調査では、ゲームや映像コンテンツがストレス解放や人とのつながりといった享受価値の場へと拡張したことが、ブランド価値向上の背景にあると分析している。

 第3に、AIの活用目的の違いだ。ZOZOTOWN(61位、+26%)、UNIQLO(4位、+20%)、マツモトキヨシ(63位、+20%)などは、AIを業務効率化よりも顧客との関係性深化に活用し、短期効率よりも顧客の生涯価値(LTV)を重視した取り組みが評価された。インターブランドジャパンは、こうした「絆のスケーラビリティ」への転換が日本ブランド独自の強みになるとしている。

同ランキングはグローバル版との比較においても今回の成長率+1.5%はBest Global Brands 2025の+4.6%を下回る結果となった。対象は日本発ブランド上位100社で、評価基準データの参照時点は2026年1月23日時点のアナリスト予測を含む。

出典:Interbrand 「Best Japan Brands 2026 Rankings」

関連カテゴリー