2025年自動車セールス顧客満足度調査 BMWとマツダが首位を獲得

2025年8月25日 09時00分更新


 J.D. パワー ジャパンは2025年8月21日、「2025年日本自動車セールス顧客満足度(Sales Satisfaction Index:SSI)調査」の結果を発表した。今年で24回目を迎える調査で、ラグジュアリーブランド部門ではBMWが1位、マスマーケット国産ブランド部門ではマツダが首位を獲得した。

2025年の総合満足度スコアの平均は726ポイント(1000点満点)で、前年比6ポイント上昇した。要素別では「店舗施設・サポート」が734ポイント、「契約手続き」が733ポイント、「商談」が721ポイント、「納車」が717ポイントとなった。ブランド別に見ると、ラグジュアリーブランド平均は778ポイント、マスマーケット国産ブランド平均は722ポイントとなり、全体的に水準が向上している。

 ラグジュアリーブランドではBMWが789ポイントで1位となり、「納車」「商談」で高い評価を得た。2位はレクサス(785ポイント)、3位はメルセデス・ベンツ(778ポイント)だった。一方、マスマーケット国産ブランドではマツダが764ポイントでトップを獲得し、4つの評価要素すべてでセグメント内最高評価を記録した。続いて日産が735ポイントで2位、三菱が730ポイントで3位となった。

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今回の調査では、自動車ディーラーにおけるデジタルツールの活用が浸透してきた点も注目される。商談時にパソコンやタブレットを利用するケースは全体の45%を占め、マスマーケット国産ブランドでは前年比5ポイント増の44%に達した。デジタルツールを使用した場合の顧客満足度は743ポイントと、全体平均を22ポイント上回っており、効果的に活用されていることが明らかになった。

また、顧客は新車購入時に「カタログ・パンフレット」(44%)や「展示車・試乗車」(39%)を重要な情報源としている。展示車については「外装や内装のきれいさ」に92%が肯定的な評価を示す一方で、「展示車の種類が豊富だった」と回答した割合は62%にとどまった。種類が豊富な場合の満足度は772ポイントと高く、今後の課題として展示車ラインアップの拡充が挙げられる。

さらに支払方法の違いにも特徴が見られた。リースや残価設定型ローンを利用した購入者は、価格面よりも「セールス担当者の対応の良さ」を理由に挙げる割合が高かった。契約手続きにおける満足度も、リース利用者が754ポイント、残価設定型ローン利用者が753ポイントと、全体を大きく上回った。これは、販売現場での説明力や接客対応が顧客満足度を左右していることを示していると言える。

 調査の対象は、新車購入から2〜13カ月が経過したユーザー6,850人。評価は「納車」「店舗施設・サポート」「商談」「契約手続き」の4要素に基づき算出された。今後、自動車市場では先進技術や新しい販売手法が進展する中で、販売店における接客力やデジタルツール活用、展示車の工夫が顧客満足度を高める鍵になると考えられる。

参考URL:https://japan.jdpower.com/ja/awards

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