Z世代は給与より社会的ニーズを重視。労働力不足をチャンスと捉える傾向に
2026年4月27日 12時57分更新

ヒューマンホールディングスは2026年4月27日、2026年卒業予定の新社会人を含む20代の男女1000名を対象とした「Z世代の仕事観と自分らしさに関する調査2026」の結果を発表した。同調査によると、Z世代は企業選びにおいて給与額よりも仕事の社会的ニーズの高さを重視する傾向が強まっており、深刻化する労働力不足についても自身の活躍機会が増えるチャンスとして前向きに捉える層が一定数存在することが明らかになった。
調査結果によれば、現在の勤務先を選択した際に「仕事の社会的ニーズの高さ」を重視した回答者は40.4%にのぼり、「給与額の高さ」を重視した34.0%を6.4ポイント上回った。この傾向は特に26卒において顕著であり、社会的ニーズ重視が46.8%に達した一方、給与重視は29.0%にとどまっているという。従来の経済的報酬よりも、その仕事が社会からどの程度必要とされているかという「社会的価値」が、就職やリテンション(人材の引き留め)における重要な指標へと変容している実態が浮き彫りとなった。
勤務先の決定において重視した要素を具体的に見ると、「福利厚生の充実度」が60.9%で最多となり、次いで「ワークライフバランスのとりやすさ」や「仕事内容のやりがい」が続いた。また、47.6%が「スキルアップできる環境」を求めている。これは、個人が成長できる環境とプライベートの充実を高い次元で両立させたいという、Z世代のリアリストな側面を反映している。

労働力減少を「自己実現の好機」と再定義
国内の深刻な課題である労働力不足に対し、Z世代は悲観的な見方ばかりではないことが分かった。調査では、労働力が減少することに対し「働き方の多様化が進む(55.6%)」や「最新テクノロジーの重要性が増す(55.0%)」と、社会の変化を肯定的に捉える回答が半数を超えた。さらに、41.4%が「自身の活躍機会が増える」と回答しており、社会的な危機を自らのキャリアにおけるチャンスと見なしている。自身のキャリアや働き方への影響を「非ネガティブ」に捉える層は、それぞれ約6割に達している。
また、仕事を通じて「自分らしくありたい」と感じる瞬間については、「自分の成長を実感できたとき(21.4%)」や「自分のことを必要とされていると感じたとき(20.4%)」が上位を占めた。自己の存在価値や成長実感が、働く上でのアイデンティティーの源泉となっている。

一方で、仕事を通じた成長を実感することを重視する層が53.7%に達するのに対し、将来の「なりたい自分」を明確に描けている層は33.8%にとどまる。「しっかりと思い描けている」と答えたのはわずか7.8%であり、成長意欲と具体的なビジョンの間に乖離が生じているようだ。
ヒューマンホールディングスは、なりたい自分を見つけ、その実現に向けて進むプロセスを「SELFing(セルフィング)」と定義し、経営理念に掲げている。今回の調査結果を受け、同社は、Z世代が組織の永続性を過信せず、社会に必要とされる個のスキルを磨くことで「本質的な安定」を求めていると分析する。企業側には、労働力の確保という視点だけでなく、一人ひとりの自己実現を支援し、共に社会課題を解決するパートナーとしての姿勢が不可欠になると提言している。
出典:ヒューマンホールディングス【Z世代の仕事観と自分らしさに関する調査2026 vol.1】
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