241ブランド調査、顧客幸福度1位は「On」 CWSと推奨意向に強い相関

2026年6月10日 10時05分更新


 株式会社ファンベースカンパニーの研究機関「ファン総合研究所」は、ブランドが顧客にもたらす幸せの度合いを数値化した独自指標「顧客幸福度(CWS:Customer Well-being Score)」の2026年調査結果を発表した。日経クロストレンドとの共同研究として3年目を迎えた今回は、14業界・36カテゴリ・241ブランドへと調査規模を大幅に拡大している。

CWSは「そのブランドの存在によって顧客がどの程度幸せを感じるか」を0〜10点の11段階で回答させ、平均値に10を掛けてスコア化したものだ。今回の241ブランドにおける全体平均は60.3だった。

スポーツシューズ「On」が首位、上位には食品・外食・エンタメも

総合1位はスポーツシューズブランドの「On(オン)」でCWSは72.7。2位はカワサキ(72.2)、3位はMINI(71.8)と続いた。上位20社には輸入外国車が複数ランクインした一方、Netflix(70.1)、スタジオジブリ(70.1)、任天堂(67.4)といったエンタメ系ブランドや、ケンタッキーフライドチキン(68.2)、カルビー(67.6)、キユーピー(67.1)など日常生活に根ざした食品・外食ブランドも並んだ。

顧客幸福度調査2026/241ブランド上位20社

業界別の平均CWSを比較すると、最高は自動車(65.0)、最低はフィットネス(54.9)で、業界間に約10ポイントの開きがある。ファン総合研究所は、ビジネスモデルや日常の接触頻度、購買サイクルといった業界の構造的特性がCWSの水準に影響している可能性を指摘している。

推奨意向との相関係数は0.92、継続意向・指名買い意向とも連動

今回の調査では、CWSと主要なビジネス指標との関係性も分析されている。推奨意向とCWSの相関係数はr=0.92と非常に高く、CWSスコアが50点台のブランドの推奨意向が約10%であるのに対し、70点台では約40%と、おおよそ4倍の水準に達していた。継続意向とも相関(r=0.71)がみられ、CWSが高いブランドほど「今後も使い続けたい」という意向が強い傾向が確認されている。指名買い意向(r=0.69)および株式購入意向(r=0.68)についても同様の傾向が示された。

CWSという指標は、行動データでは捉えにくい顧客とブランドの心理的な結びつきを可視化するものとして、ファンベースカンパニーがマーケティング・経営の現場向けに提唱してきたものだ。今回のデータは、その「幸せ度合い」の向上がLTV(顧客生涯価値)や口コミ推奨といった具体的なビジネス成果と結びつく可能性を示す根拠として位置づけられる。

今後、ファン総合研究所は各業界・カテゴリの詳細スコアをまとめた有償レポートの販売を予定しており、第一弾に続く分析レポートも順次公開するとしている。

参照:ファン総合研究所 「顧客幸福度調査2026 調査レポート Vol.1 業界の傾向」

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