2025年7月大学人気ランキング発表 東大・大阪公立大・青学が首位
2025年8月8日 11時30分更新
学校情報サイト「日本の学校」を運営するJSコーポレーションは、高校生を対象に行っている「大学人気ランキング」の2025年7月31日集計版を発表した。今回のランキングは2023年4月から2025年7月までに寄せられた13万9,984人の回答を集計したもので、国立・公立・私立の各部門別に全国上位校が公表された。結果は、国立大学1位が東京大学、公立大学1位が大阪公立大学、私立大学1位が青山学院大学となり、いずれも前月から順位の変動はなかった。

国立大学部門では、1位東京大学、2位筑波大学、3位京都大学という結果になった。東京大学は日本最高学府としての知名度、幅広い学問分野、優秀な教授陣による教育、国内外での就職・研究におけるブランド力が高校生から高い支持を集めている。筑波大学は、首都圏からのアクセスと広大なキャンパス環境、スポーツや芸術分野における特色、さらに多様な専攻を持つ総合大学としての魅力が評価されている。京都大学は自由な学風と世界的な研究実績が特徴で、理系・文系問わず独創的な学びを求める受験生に根強い人気を誇る。
公立大学部門では、1位が大阪公立大学、2位が東京都立大学、3位が名古屋市立大学だった。大阪公立大学は2022年に大阪市立大学と大阪府立大学が統合して誕生した国内最大規模の公立総合大学で、都市型キャンパスと理系・文系を網羅する学部構成が支持されている。東京都立大学は首都圏在住の受験生にとってアクセスの良さが魅力で、理工系から人文系まで幅広く学べる点や、比較的リーズナブルな学費も評価が高い。名古屋市立大学は医・薬・看護など医療系学部の充実度が際立ち、地元就職に強い点も人気の理由だ。
私立大学部門では、1位青山学院大学、2位慶應義塾大学、3位近畿大学がトップ3に入った。青山学院大学は、首都圏中心部にある立地の良さや、国際色豊かな教育、洗練されたキャンパスイメージが高校生に好まれている。慶應義塾大学は、ビジネス界や政財界に広がる強固なOB・OGネットワーク、学問・研究のレベルの高さ、国際交流の豊富さが魅力だ。近畿大学は、西日本最大級の私立総合大学として多様な学部・学科を持ち、近年は広報活動の巧みさや研究成果(クロマグロ完全養殖など)が話題となり、全国的な知名度を伸ばしている。
今回の7月集計では、国公私立ともにトップ30の顔ぶれや順位に大きな変動はなく、安定した人気構造が見られた。特に、私立部門で前回5位に浮上した関西大学は、早稲田大学や上智大学を上回る順位を今月も維持しており、関西圏出身者だけでなく全国からの支持が高まっていることがうかがえる。一方、トップ30内で唯一の順位変動は、私立部門で帝京平成大学と関西学院大学が入れ替わった点だった。
JSコーポレーションによると、全国版だけでなく、都道府県版のランキングも公表しており、地元志向や地域の大学人気が明確に表れるという。例えば九州エリアでは、福岡県では九州大学が国立1位だが、佐賀県では佐賀大学、熊本県では熊本大学が1位となるなど、地域ごとに異なる傾向が見られる。同社の運営する「日本の学校」サイトでは、最新の全国・地域別ランキングを上位50校まで掲載し、気になる大学の資料をまとめて請求できる機能も提供している。高校生にとっては志望校選びの参考になるだけでなく、全国の大学の特色や人気の傾向を把握する有力な情報源となっていると言える。