中学生の英語力調査で福井とさいたまが首位

2026年6月19日 10時45分更新


 文部科学省は2026年6月18日に公立中学校および特別支援学校中学部を対象とした自治体別の英語教育実施状況調査の結果を発表した。この調査は、全国の公立中学校等における生徒の英語学習の習得状況や学校での指導実態を把握することを目的に、原則として2026年2月1日を基準日として実施されたものだ。国が掲げる英語教育の目標値において、中学生卒業段階で求められる「英検3級相当以上」の英語力を実際に達成している生徒の割合を自治体ごとに算出し、その結果をランキング形式で明らかにしている。公表された最新のデータによると、日本全国における公立中学生の平均達成率は54.6%を記録したという。この全国平均の数値は、前年度に実施された同様の調査結果と比較すると2.2ポイントの増加を示しており、国全体として見た場合の中学生の英語力は着実に向上している傾向が確認された。学校現場における指導法の工夫やデジタル教材の活用など、様々な教育的アプローチの積み重ねが全国的な底上げに寄与しているようだ。

 都道府県別の達成率ランキングにおいて、最も高い割合を示して第1位に輝いたのは84.6%という極めて優秀な数値を記録した福井県だ。福井県では長年にわたり独自の英語教育プログラムを展開しており、指導体制の強化がこの高い数値に直面する要因となっている。これに続く第2位には68.9%を記録した東京都がランクインし、さらに第3位には65.8%の三重県が追随する結果となった。この上位3地域は、全国平均である54.6%の基準を大きく上回る高い教育成果を上げており、各自治体による積極的な英語教育の推進が数字となって表れた格好だ。しかしその一方で、都道府県別で最下位となった新潟県の達成率は37.4%に留まっている。首位である福井県の84.6%という高い水準と、最下位である新潟県の37.4%との間には、実に47.2ポイントという非常に大きな開きが存在することが判明した。この大幅な数値の乖離は、日本国内の各地域における英語教育の指導体制や学習環境、施策の浸透度合いにおいて、依然として深刻な地域格差が残されている現状を浮き彫りにしている。各自治体が抱える人口動態や教員配置の偏り、教育予算の規模といった背景も、こうした学習習得度の二極化に影響を与えているものと推測される。

 一方、全国の政令指定都市別に集計されたランキングに目を向けると、最も高い達成率を示したのは88.9%を記録したさいたま市という結果になった。このさいたま市が達成した88.9%という割合は、都道府県別でトップに立った福井県の数値さえも大きく凌駕するものであり、都市単位での際立った取り組みの成果を示している。さいたま市では小中一貫した英語教育やネイティブ教員の配置など、先進的なグローバル教育が定着していることが高い達成率を維持する背景にあるようだ。続く第2位には71.6%の横浜市が入り、さらに第3位には65.6%の福岡市がランクインした。これらの上位都市では、独自のカリキュラムの導入や指導時間の確保が効果的に機能しているとみられる。しかしながら、政令指定都市のデータにおいても、最下位となった新潟市の達成率は37.3%に留まる結果となった。政令指定都市の範囲内に限定しても、首位のさいたま市と最下位の新潟市との間には51.6ポイントという半数以上の大差が生じており、大都市圏であっても英語力向上に向けた取り組みの定着度には著しい不均衡が存在していることが客観的なデータとして立証された。

この調査結果からわかるように、日本全体の平均的な中学生の英語力は向上しているものの、地域ごとの教育施策の違いや教育環境の整備状況によって学習習得度には今なお大きな格差が生じている。福井県やさいたま市のように8割を超える高い水準に到達している地域がある一方で、4割未満に留まる地域もあり、今後はこうした地域的な隔たりを埋めるための具体的な支援や指導ノウハウの共有が教育現場において強く求められる。今回の調査は、国全体としての英語力底上げが進む一方で、地域間の不均衡をどのように解消していくかが今後の日本の英語教育における最大の課題であることを示している。

参考URL:https://www.mext.go.jp/content/20260618-mxt-kyouiku01-000050518_1.pdf

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