AI利用で幸福実感は18.2%、対話・協働スタイルがスコアを高める。NEC調査

2026年9月16日 09時35分更新


 NECは9月15日、「AIとウェルビーイングに関する生活者調査」の結果を発表した。同調査は、全国の15〜74歳男女2,057人を対象に、AIの普及が生活者の幸福感に与える影響と、AIの社会実装が進む中で人とAIがどのような関係性を築くべきかを調べたもの。

 調査結果によると、プライベートでのAI利用率は7割を超えた一方、AI利用によって幸福感が「向上した」と答えた人は18.2%、「低下した」は6.0%にとどまった。全体平均の幸福スコアは+12.2と増加傾向が見られるものの、高い利用率に対して幸福感の実感はまだ一部に限られているのが現状だ。

また、AI利用により「思考の自由度」や「思考の自律性」が高まったと感じる人が多い反面、「達成感」の低下を感じる回答が目立った。回答者を「プロセス重視派(多少手間がかかっても自分の力でやり遂げたい:55.5%)」と「結果重視派(AIに任せて早く結果を出したい:44.5%)」に分類して分析したところ、プロセス重視派の63.7%が達成感の低下を感じていることが分かった。

対話・協働型のAI利用と自律性への配慮が幸福感を押し上げる

 こうした中で、プロセス重視派におけるAIの使い方と幸福感の関係についても分析が行われた。その結果、プロセス重視派であってもAIと対話・協働しながら活用する層は幸福度が高く(幸福と感じる人22.1%に対し、不幸と感じる人は5.3%)、それ以外の使い方をする層ではむしろ不幸感が上回る(幸福8.3%/不幸5.9%)という傾向が示された。プロセスを重視する人ほど、AIを避けるのではなく「対話・協働相手」としてうまく使うことが幸福感につながる可能性があるとしている。

さらに、幸福感を左右する要因を分析では、偽情報やプライバシーへの不安については幸福層と不幸層での差が3ポイント前後にとどまった。一方で、「AIに行動を方向づけられる不自由さ」「対面コミュニケーションの減少による寂しさ」「スキルの低下に対する懸念」といった自律性・主体性を脅かす不安については、両層の間に17.4〜23.5ポイントもの大きな開きが見られた。

これらの結果から同社は、企業には偽情報対策などの情報基盤への対応に加え、利用者の主体性や自律性に配慮したサービス設計が求められると指摘している。

参照:NEC 2026/09/15リリース

関連カテゴリー