バンダイナムコとソニーが業務提携 アニメIPでの協業を本格化
2025年7月25日 11時30分更新
バンダイナムコホールディングスとソニーグループは、アニメ・マンガ領域を中心にした戦略的な業務提携契約を締結したと発表した。これにあわせて、ソニーはバンダイナムコの既存株主から約680億円で1,600万株を取得し、バンダイナムコの発行済株式の約2.5%を保有する株主となる。
両社は、アニメやマンガといった日本発のIP(知的財産)を起点とするコンテンツのグローバル展開において、ユーザーとのエンゲージメントを強化する取り組みを加速させる構えだ。今後は、バンダイナムコが展開するIPについて、ソニー傘下の映像制作・配信事業や商品流通のチャネルを活用し、共同開発や共同プロモーションを推進していくという。
両社はこれまでもゲーム、音楽、映像など複数の分野で連携してきたが、今回の提携ではさらに幅広い領域での協業が想定されている。たとえば体験型エンターテインメントの技術連携や、ファンコミュニティ向けサービスの共同開発などが挙げられており、技術・人材・チャネルの相互補完によってIPビジネス全体の価値向上を狙う。
バンダイナムコの取締役副社長・桃井信彦氏は、「ソニーの技術力と、当社が推進する『IP軸戦略』の掛け合わせにより、新たなエンターテインメントを創造できる」とコメントし、「世界中のファンとの共創を通じて、未来をともに形づくっていきたい」と意気込みを語った。一方、ソニーの代表執行役CSO・御供俊元氏も、「多様なIPを軸に展開するバンダイナムコとの連携は、当社の『Creative Entertainment Vision』に合致する」と述べ、提携を通じてコンテンツの価値最大化とファンとの接点強化を図っていく考えを示した。
両社は今後、IPの共同展開だけでなく、クリエイター支援やリアルイベント、ファンマーケティング領域での共同出資や提携も視野に入れており、日本のIPを起点とした世界市場でのプレゼンス向上を目指していくようだ。
参照URL:https://www.sony.com/ja/SonyInfo/News/Press/202507/25-0724/