ホテル会員プログラム顧客満足度1位はMarriott Bonvoy、ポイント交換の有無で満足度に大きな開き
2019年11月29日 12時45分更新
CSに関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社 J.D. パワー ジャパンは、2019 年 ホテル会員プログラム顧客満足度調査の結果を発表した。
大多数のホテルの会員プログラムで特典の一つとしてポイント制度を導入しているが、直近に利用した会員プログラムにおいてポイント交換をした経験があるのは加入者全体の 36%に過ぎず、残り 3 分の 2 の加入者はポイント交換をしたことがないことが同調査で確認された。
しかしながら、ポイント交換の利用経験有無は満足度に大きな影響を与えることがわかった。ポイント交換未経験者の総合満足度が 609 ポイントであるのに対し、経験者の総合満足度は 675 ポイントと、ポイント制度を活用しているユーザーは高い満足度を示している。
また、満足度のみならず宿泊意向にも影響を与えており、「会員制度に登録しているホテルにできる限り宿泊したい」という質問に対し、「あてはまる」「まああてはまる」と回答した割合は経験者では 77%、未経験者では 58%であった。
ポイント交換をしたことがない理由は「特典と交換できるほどのポイントが貯まっていない」が 68%で最大となっているが、プログラムによってこの割合は 50%台から 80%台までのばらつきが見られ、ポイント制度や還元率に違いがあると推察される。
各ホテルブランドは会員プログラムを積極的に展開し、宿泊者や消費者への浸透も進んでいる。しかしながら、満足度向上と継続利用に寄与するポイント制度については必ずしもうまく機能しているとは言えない状況である。会員にとって利便性の高いポイント制度の構築が重要なカギのひとつとなるといえよう。
総合満足度ランキングは下記の通り。
第 1 位:Marriott Bonvoy(715 ポイント)
第 2 位:ヒルトン・オナーズ(687 ポイント)
第 3 位:リッチモンドクラブ(664 ポイント)
《 J.D. パワー 2019 年ホテル会員プログラム顧客満足度調査概要 》
年に一回、日本全国のホテルグループ・チェーンで展開される 74 の会員プログラムを対象に、過去1年間で最も直近に利用した会員プログラムに対する利用実態や満足度を聴取し明らかにする調査。今年で 5 回目の実施となる。
■実施期間:2019 年 8 月~9 月
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:「2019 年ホテル宿泊客満足度調査」の調査対象者のうち、ホテルの会員プログラムに加入、登録している全国の 18 歳以上の男女
■回答者数:5,352 名