2014年米国リテールバンキング満足度調査、銀行満足度は過去最高に

2014年7月31日 17時16分更新


・米国の銀行満足度は過去最高

・一方で、中規模銀行はオンライン、モバイルなどの対応が遅れており、満足度が低い

J.D.パワーは2014年米国リテールバンキング満足度調査を発表した。

 その結果、銀行の顧客満足度が顧客へのサービス改善、問題の軽減、手数料の緩和により過去最高記録となった。具体的にはリテールバンクの総合満足度は785ポイント(1,000ポイント満点)と、昨年の763ポイントから上昇した。

 一方で中規模銀行はミレニアル世代(1977~1995年生まれ)やマイノリティなどの鍵となる顧客層を満足させられず、富裕層も依然満足度が低いままという結果になった。特に、オンライン、モバイルの分野での対応の遅れが影響しているようだ。
 J.D. パワーのバンキング・サービスのディレクターであるジム・ミラー氏は「ベビーブーム世代が歳を取るにつれ、今後数年のうちに米国は資産が大きく移転することになる。このような状況が起こった時、富裕層の満足度が高い銀行は、成功に向けて競争上優位に立つであろう。」と警鐘をならしている。

 顧客層の変化によるニーズの変化はどの業界にも起こりうる。その中でもリテールバンクを含む金融業界は、相続等で突然重要顧客が生まれる可能性もある。業界全体の成長が進むなか、「次の世代」を意識した改革に乗り遅れるわけにはいかないだろう。

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