KDDI、日経リスキリングアワード最優秀賞受賞
2025年9月24日 11時00分更新
KDDI株式会社は2025年9月、株式会社日本経済新聞社が主催する「日経リスキリングアワード2025」において「企業・団体総合部門 最優秀賞」を受賞した。このアワードはリスキリング(学び直し)を通じて成長事業に向けた人材育成を行う企業や公共団体を表彰する制度であり、KDDIの「人財ファースト企業への変革」に向けた戦略的リスキリングの取り組みが模範的な内容として評価されたものと言える。KDDIは事業に必要なスキルを明確に定義し、社員が自律的に学び成長できる環境を整備した結果、成長事業を牽引する「プロ人財」の比率が40%を超えており、こうした成果が事業戦略の実現に直結している点が総合的に評価されたといえるだろう。マーケティングや研究開発など30もの専門領域ごとに必要なスキルを設定し、エンゲージメントスコアとの相関分析などリスキリングの効果を検証する取り組み、人事評価とリスキリングを連動させる制度設計などが特に高く評価されたのようだ。

KDDIは中期経営計画における重要課題の一つとして「人財ファースト企業への変革」を掲げ、通信事業に加えてDX、金融、エネルギーなど新たな事業領域を拡大する「サテライトグロース戦略」を進めてきた。こうした事業構造の変化に対応するため、2020年から「KDDI版ジョブ型人事制度」を導入し、30の専門領域を153のジョブに細分化、各ジョブの必要スキルを明確化し、内製開発したアセスメントツールで社員のスキルを定量測定する仕組みを構築したのようだ。これにより社員は自身のスキルとジョブが求めるスキルのギャップを客観的に把握できるようになり、ジョブ詳細や必要スキルを一元化した「ジョブ図鑑」を公開することでキャリアプラン策定を支援しているのようだ。さらに「KDDI DX University」では専門領域・ジョブ別の研修プログラムを提供し、2024年度末までにDX基礎スキル研修をKDDI本体の全社員(累計12,869名)が修了する目標を達成するなど、スキル習得機会を拡充しているのようだ。
また就業時間の約2割を目安に自部署以外の業務を経験できる「社内副業制度」によって社員の成長機会を最大化し、プロ人財を社内アドレス帳で公開して組織横断のコラボレーション風土を醸成しているのようだ。さらに公募制度やFA制度を活用し、事業戦略上のニーズと個人の意思を両立させた異動の拡大を進め、最適な人財配置によって得られた高い専門性を配属・昇進・人事評価・賃金制度と有機的に連動させているのようだ。特に高評価者への特別昇給や特別賞与の支給でスキルアップへのモチベーションを高め、自律的な成長を促しているのようだ。KDDIは今回の受賞を励みに、「KDDI版ジョブ型人事制度」をさらに深化させ「人財ファースト企業への変革」を進め、持続的な企業価値向上を目指しているのようだ。リスキリングやジョブ型人事制度に関心のある企業や人事担当者にとって、KDDIの取り組みは具体的かつ実践的なモデルケースと言えるだろう。
参照URL:https://newsroom.kddi.com/news/detail/kddi_nr-749_4124.html