格安SIM利用者数、楽天モバイルがトップ(ALL CONNECT)
2025年9月22日 10時29分更新
株式会社ALL CONNECTは2025年9月19日、同社が運営する通信メディア「オールコネクトマガジン」が実施した格安SIM利用実態調査の結果を発表した。通信費の節約意識が高まる中、格安SIMの利用者は年々増加しており、同社はこの市場の動向を把握するため、2025年8月に格安SIMユーザー420名(20代~60代の男女)を対象にインターネット調査を行った。
調査の結果、最も利用者が多いキャリアは「楽天モバイル」(29.3%)「料金の安さ」が83.5%で圧倒的多数を占めることが判明した。
楽天モバイルが他社を大きく引き離しトップシェア
利用中の格安SIMキャリアについて調査したところ、楽天モバイルが29.3%と、約3人に1人の割合で最多のシェアを獲得している。これは、2位のUQmobile(16.9%)、3位のY!mobile(14.3%)を引き離す結果となった。4位以下は、「ahamo」(8.2%)、「povo」(6.3%)、「その他」(5.3%)「J:COM」(4.4%)、「LINEMO」(4.4%)、「mineo」(3.9%)、「日本通信SIM」(3.6%)、「OCNモバイルONE」(3.4%)と続いた。
楽天モバイルが高い人気を集めている背景としては、使った分だけ料金が発生する従量制プランの料金体系や、楽天経済圏におけるポイント還元といったメリットがユーザーに支持されていると考えられている。
通信品質よりも料金の安さが最優先
携帯キャリアを選択する際に重視する点については、「料金の安さ」が83.5%で圧倒的な多数派となった。その他の重視項目はすべて10%を下回っており、具体的には「速度の速さ」(6.3%)、「セット割などお得になるかどうか」(4.4%)といった点が挙げられた。この結果から、格安SIMユーザーにとってコストパフォーマンスが最優先事項であり、通信品質そのものよりも料金の安さを最優先にキャリアを選択している傾向が明確に示されている。
料金満足度は89%、高いサービス定着率を記録
格安SIMのサービスに対する満足度も高い水準を維持している。月額料金については、「非常に満足」(39.0%)と「やや満足」(50.0%)を合わせ、89%が満足していると回答した。料金面で不満を持つユーザーは合計4%に留まる。また、通信速度についても、「非常に満足」(19.2%)と「やや満足」(43.6%)を合わせ、62.8%が満足している状況だ。これらの結果は、格安SIMが「安かろう悪かろう」という従来のイメージを払拭し、料金と品質のバランスが取れたサービスとして認識されていることを裏付けている。

さらに、1年以内に携帯キャリアを乗り換える可能性を尋ねたところ、「今のところない」と回答した人が90%に達し、乗り換えを予定しているのはわずか10%にとどまった。これは、前述の高い満足度と整合性があり、現在の格安SIMキャリアに対する定着率が非常に高いことを示している。

今回の調査により、格安SIMは単なる「安いサービス」ではなく、料金と品質のバランスが取れた「コストパフォーマンスに優れた通信サービス」として確固たる地位を築いていることが確認された。楽天モバイルが市場をリードする中で、高い満足度と定着率を背景に、市場の成熟化が進んでいると考えられる。
引用元:「オールコネクトマガジン」調査
【格安SIM利用実態調査】楽天モバイルがトップシェア、83.5%が「料金の安さ」を最重視