KDDIが2016年3月期決算を発表、営業利益は3期連続の2桁成長を達成

2016年5月20日 21時05分更新

 KDDIは5月12日、2015年度(2016年3月期)の決算を発表した。売上高は4兆4661億円で前年比4.6%増。営業利益は8334億円で前年比25.2%増、親会社の所有者に帰属する当期利益は4945億円で前年比24.9%増。同社は、営業利益「3期連続の2桁成長」を達成した。
 

16年3月期までの中期目標「振り返り」

 
 同社では、2013年4月に発表した中期目標 (3期連続の連結営業利益2桁成長・配当性向 30%超) を掲げ、「マルチユース」「マルチネットワーク」「マルチデバイス」の3つの頭文字からなる3M戦略の推進による事業成長を目指してきたが、同戦略の推進を具現化した「auスマートバリュー」「auスマートパス」の顧客基盤の拡大により、3期連続「連結営業利益2桁成長」を達成した。
 一方、株主還元については、目標に掲げていた3期連続配当性向30%超を達成。中期目標の最終年度である2016年3月期の1株当たり配当金は、期初見通しから5円増配となる通期70円、配当性向は35%超を予定。また、1,000億円を上限とする自己株式取得の実施を決定した。
 
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2019年3月期「中期目標」

 
 今後3年間の新たな事業運営方針として、田中社長は、「お客さま体験価値を提供するビジネスへの変革」を掲げ、「国内通信事業の持続的成長」、「au経済圏の最大化」、「グローバル事業の積極展開」の3つの事業戦略を図っていくと述べた。
 具体的には、1点目の「国内通信事業の持続的成長」においては、スマートデバイスのさらなる浸透やIoT に対する取り組みの強化によりau通信ARPAを拡大すること、2点目の「au経済圏の最大化」においては、auの顧客基盤上でオンラインでのコンテンツサービス、オフラインでの実店舗決済、さらに両方にまたがるコマース・金融サービスにいたる流通総額を拡大し、非通信領域における成長軸を確立すること、3点目の「グローバル事業の積極展開」においては、国内外で培った経験やノウハウを活用し、人口が多くビジネスが急速に発展している地域において事業を展開することとし、これら3つの事業戦略を実現することで、連結営業利益 年平均成長率 (CAGR) 7%とau経済圏流通総額2兆円超を目指すほか、配当性向をこれまでの30%超から35%超へ引き上げ、持続的な利益成長と株主還元強化の両立を目指していくとした。
 
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2017年3月期「業績予想」

 
 2017年3月期の業績予想は、連結売上高は前期比5.2%増の4兆7,000億円、連結営業利益は前期比6.2%増の8,850億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比9.2%増の5,400億円を目指すほか、1株当たり配当金は80円 (配当性向36.9%) を予定しており、15期連続の増配、6期連続の2桁増配を目指すとした。
 
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