件数、負債総額とも前年同月を下回る――2014年9月全国企業倒産集計
2014年10月29日 10時00分更新
・倒産件数は785件、14ヵ月連続の前年同月比減少
・負債総額も4ヵ月連続で前年同月を下回っている
・上場企業の倒産は13ヶ月連続で発生していない
帝国データバンクは負債額1,000万円以上の企業倒産を集計した9月の全国企業倒産集計を発表した。9月の倒産件数は785件で 14ヵ月連続で前年同月を下回り、9月としては2007年(785件)以来7年ぶりに700件台にとどまっている。なお、負債総額は1278億7900万円となり、こちらは4ヵ月連続で前年同月を下回っている。
業種別に見ると7業種中4業種で倒産件数は前年同月を下回り、なかでも建設業、運輸・通信業は前年同月比20%超の大幅減少となった。一方、小売業、サービス業、不動産業の3業種は前年同月を上回った。 建設業の倒産数減少の背景には災害復旧工事やインフラ整備の受注増加、小売、サービス業の倒産数増加は消費税率引き上げの影響などが考えられる。
なお上場企業の倒産は発生していない。2013年8月のワールド・ロジ以降、上場企業の倒産は13ヵ月連続で発生しておらず、沈静状態が続いている。続く円安傾向が今後の景気にどう影響してくるか、傾向を注視していきたい。
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