ソラコム「LoRaWAN」に正式対応、免許不要の基地局設置でIoT活用に期待

2017年2月9日 10時00分更新


 IoT 通信プラットフォーム「SORACOM」を提供するソラコムは、LPWAの通信方式である「LoRaWAN」対応を追加し、「SORACOM Air for LoRaWAN」の販売を開始したことを発表した。LoRaWAN基地局に相当するSORACOM 対応の LoRa ゲートウェイとLoRa デバイスを、SORACOM ユーザーコンソールで販売する。ゲートウェイとデバイスの発注は2月7日から可能となり、3月より順次発送を予定している。
 今回の「SORACOM Air for LoRaWAN」の提供により、既存のIoT向けデータ通信サービス「SORACOM Air」は、「セルラー (3G/LTE)」版として「SORACOM Air for セルラー」に名称を変更する。
 
 「LoRaWAN」は、データ転送速度が低速ながら、省電力で広域をカバーできるという特性があり、IoT/M2M 通信での利用において注目を集めている通信技術であり、グローバルで仕様が策定・公開され、標準化が推進されている。
 
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 ユーザーコンソール/APIで提供される「SORACOM Air for LoRaWAN」では、LoRaゲートウェイとLoRaデバイスを1台単位で購入できる。LoRaWAN を利用したい場合は、 LoRa ゲートウェイをSORACOMのコンソールから購入して設置することで、自営のプライベートネットワークの構築が可能となる。LoRaゲートウェイにはセルラー通信が含まれているため、セルラー通信の圏内で任意の場所に設置することができる。
 また、ユーザーコンソールや API を通じてLoRaゲートウェイとLoRaデバイスの一括操作が可能となっており、ユーザーコンソールの管理画面上では「セルラー」と「LoRaWAN」をそれぞれ監視・管理することができる。
 「SORACOM」プラットフォームで提供されているSORACOMアプリケーションサービス群にも対応する。LoRa デバイスが得たデータは、LoRa ゲートウェイを経由し、クラウド上の「SORACOM LoRa ネットワークサーバー」を通じて「SORACOM」プラットフォームに送信される。ユーザーは「SORACOM」プラットフォームが提供するデータ転送支援サービス「SORACOM Beam」、クラウドリソースアダプタ「SORACOM Funnel」 を用いて、セキュアなデータ転送、迅速なクラウド連携を含むシステムを構築することができる。
 
 今回の発表とあわせて、データ収集・蓄積サービス「SORACOM Harvest」もSORACOM Air for LoRaWANに新たに対応を開始することを発表した。LoRaデバイスからのデータの収集と可視化を、サーバーを構築することなく実現できる。
 
 「SORACOM Air for LoRaWAN」開始に伴い、SORACOM対応ゲートウェイとして「LoRaインドアゲートウェイ」、SORACOM対応デバイスとして「LoRa Arduino 開発シールド」を発売する。今後、ソラコムは、SORACOM対応 LoRa ゲートウェイ、LoRaデバイスをパートナーと協業して拡充し、販売するとしている。
 
 SORACOM対応LoRaゲートウェイとLoRaデバイスは、SORACOMユーザーコンソール/ 発注画面で購入できる。2月7日時点では、第一弾として、エイビット社製のゲートウェイ1種類とデバイス1種類が販売され、ゲートウェイは1台69,800円、デバイスは1台7,980円で提供される。
 
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