リアル店舗とWEB融合で楽天首位奪還――Webブランド調査

2015年2月6日 10時00分更新


・「楽天市場」がランキング 第1位、首位の座を「Yahoo! JAPAN」から奪還

・楽天は インターネットと実店舗をつなぐ一連の試みが評価を押し上げる

・評価が急上昇したサイトは本格派訴求の「UCC上島珈琲」とサイトリニューアルの「東急ハンズ」

 
 
 日経BPコンサルティングは、3万人以上のネットユーザーが国内500のサイトを評価する「Webブランド調査2014-秋冬」の結果をまとめ、2014年12月19日に調査報告書を発行・発売した。

 ネットユーザーがサイトのブランド力を評価する「Webブランド指数」で調査対象500サイト中、ランキング第1位となったのは「楽天市場」だった。第2位は前回第1位の「Yahoo! JAPAN」。「楽天市場」は、スコアが3.1ポイント上昇して121.5ポイントとなり、「Yahoo! JAPAN」のスコアを3.4ポイント上回った。前回の調査(2014年4月実施)と比べると、サイト外での行動誘発を示す「波及効果」の評価が大きく上昇している。

 楽天は2014年、インターネットと実店舗をつなぐ一連の試みに力を入れてきた。例えば、楽天会員向けの「楽天スーパーポイント」と電子マネー「楽天Edy」の交換開始(2014年3月)、コンビニやガソリンスタンドでも楽天スーパーポイントを貯めたり使えたりする「Rポイントカード」サービス開始(2014年10月)などである。百貨店やキヨスクでの催事も実施している。こうした試みがネットユーザーに伝わり、スコアを押し上げたものと思われる。

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 スコアの上昇幅が最も大きかったのは「UCC上島珈琲」で15.9ポイントのアップ、第2位は「東急ハンズ」で12.3ポイントのアップである。「UCC上島珈琲」は、ページ上部の広告ビジュアルを、缶コーヒーから希少品種のレギュラーコーヒー(期間限定販売)に変更した。これによりイメージが好転し、自由意見では「おいしそう」というコメントが多く寄せられた。ドリップポットの画像を添えた「おいしいコーヒーのいれ方」など、既存の読み物との共通点も相まって、製品の魅力訴求を後押ししたようである。この結果、サイト運営者のイメージや購入意向への影響を示す「態度変容」の評価が大きく伸びた。

 「東急ハンズ」は今回、トップページを大幅に改訂した。リニューアル前は新着情報を多数表示していたが、改訂後は情報量を絞り、店舗情報やネットストア、会員向けサービスなどが探しやすいレイアウトにした。この結果、サイトの使いやすさを示す「サイト・ユーザビリティ」が上昇している。

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