不要品をカメラで撮るだけ5秒 35言語対応でゴミ分別が変わる

2025年4月30日 11時50分更新


 不要なモノとの向き合い方、その常識を塗り替える可能性を秘めたアプリの進化している。Trash Lens株式会社が開発する「Trash Lens」が、この度、従来の日本語に加え新たに35言語に対応したアップデートを実施、手放したいモノをスマートフォンでかざすだけで、最適な捨て方や活用法を5秒で提案する「未来のゴミ分別アプリ」が、より多くの人にとって身近な存在となる。

 サービス提供エリアの拡大により、2025年3月には対象自治体が400以上増加したことで、日本に暮らす外国人や、観光で民泊などを利用する外国人からの利用機会が増加傾向にある。日本のゴミ分別ルールの複雑さは、生活文化に不慣れな外国人にとって大きな壁となることが多く、「母国語でアプリを使いたい」という切実な要望が多数寄せられていた背景があり、この声に応え言語の壁なくTrash Lensを使えるよう、今回の多言語対応が実現した。対応言語には、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、ポルトガル語など主要言語を含む35言語となり、アプリ内の表示はもちろん、各自治体のゴミ分別情報もユーザーの使用言語に翻訳して表示される。

 またこのアップデート最大の意義は、「撮るだけで手放し方がわかる」というTrash Lensの核となる体験が、言語の壁を越えて強化される点にある。ユーザーは複雑な日本のゴミ分別情報を、自身の母国語で直感的かつスムーズに確認できる。アプリの直感的で手軽な操作性はそのままに、適切な処分方法を誰でも簡単に見つけられるようサポートする体制だ。言語や文化の違いを超え、誰もが意識せずより良い資源活用を実践できる社会の実現を目指す。

 未来のゴミ分別アプリ「Trash Lens」の根幹にあるのは、単なるゴミの捨て方検索ツールではない。モノを捨てたい時に生じる「どう捨てる?」という疑問に5秒で答えるだけでなく、AIが画像からモノの持つ特徴を検出し、資源としての価値を見出す。そして利用者にとって満足度の高い手放し方、リユースやアップサイクルといった選択肢も同時に提案する仕組みだ。かつては無造作に捨てられていたモノに価値を見出し、新しい持ち主の元へ届けたり、新たな価値を生み出すアップサイクルへとつなげる発想が大元にある。

 近年、ゴミを適切に処理するための分別種別は増加の一途をたどり、汚れ具合など細かな条件で分別方法が変わるケースもあり、その複雑さは増すばかり。生活者がこの変化に対応するのは困難を伴っている。さらに、リユースやアップサイクルといった一歩進んだ資源活用法は検討が面倒で、比較検討手段も限られている現状がある。Trash Lensは、こうした課題に対し、「どう捨てる?」という利用者の疑問を起点としつつ、AIが画像から検出した特徴をもとにリユースやアップサイクルを行う企業・個人を提示。モノが持つ資源としての価値を最大化すると同時に、利用者の満足度も高める手放し方を提案する。フリマアプリのように撮影や文章作成の手間は不要、自治体の分別カレンダーをめくる手間も不要。「撮って5秒」という手軽さで、これまでフリマアプリなどからこぼれ落ちていたモノたちの資源化をも促進する可能性を秘める。

 今後の展望として、リユース・アップサイクルに取り組む企業との連携強化を掲げている。AIによる特徴検出結果に基づいた買取価格の目安自動提示や、アプリ内での取引完結機能など、Trash Lensが持つ仕組みで企業をサポートし、これにより資源価値向上だけでなく、手放す人の満足度も高めるエコシステムの強化を目指す。また、行政との連携も視野に入れ、分別方法の分かりやすさ向上に加え、分別したモノがどのように生まれ変わるかまで追える仕組みを提供。生活者が納得感を持って日々の分別に取り組める環境整備にも貢献する意向だ。

参照元:https://trashlens.co.jp/

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