「戻りたい街ランキング2025」発表。刈谷市が1位に

2025年12月25日 12時26分更新


 生活ガイド.comは2025年12月10日、「戻りたい街ランキング2025」を公表した。調査は同サイトの会員を対象に、生まれ育った街には現在住んでいないが、再び住みたいと考える街を尋ねたもので、1位は愛知県刈谷市となった。 上位50市区町村のうち、東京都の市区が約5分の1を占め、都市圏への愛着と生活利便性を重視する意識が浮かび上がった。

ランキングは、2021年10月5日~2025年9月30日までに回答した生活ガイド.com会員6万1,914人を対象に集計したものだ。 生まれ育った街の満足度や愛着を背景に、「もう一度暮らすならどこか」という観点で地域を評価している。地方から大都市圏まで幅広いエリアが上位に入り、移住やUターンの潜在需要をうかがわせる結果となった。

全国戻りたい街ランキング2025

1位の刈谷市は、自動車関連産業を中心とする雇用基盤に加え、子育て・教育・福祉・スポーツ・環境・文化など多方面に税収を配分する姿勢が特徴だ。 三世代同居や近居のための住宅取得費を一部補助する「三世代同居等住宅取得等支援補助事業」や、空き家バンク、老朽空き家除却費補助など、暮らしと住環境を支える制度も整備されている。
​2位の武蔵野市は、東京うどや武蔵野地粉うどんといった特産のほか、健康・福祉、子ども・教育、緑・環境などにふるさと納税を活用し、都市生活と市民生活の質の両立を図る。
3位の港区も、産業振興から子育て・教育、文化芸術まで多様な分野に寄附金を充て、区政全般に柔軟に活用する枠組みを整えるなど、都市型自治体としての施策が支持された形だ。​

4位には大分県別府市が入り、温泉観光地としてのブランドに加え、空き家バンクや老朽危険空家除却補助、移住者向け改修費補助など、移住と住まいを支える制度が評価された。
5位の品川区は、住宅確保要配慮者向けの民間賃貸住宅あっ旋事業など、住まいのセーフティネット整備を進めており、都市の利便性と暮らしの安心感を両立させている。

21位以降には札幌市、福岡市、那覇市、金沢市など地方中核都市に加え、成田市、浦安市、高槻市、豊中市など、交通利便性と生活インフラがそろった郊外・衛星都市が並ぶ。 生まれ育った街への郷愁だけでなく、仕事・子育て・老後といったライフステージごとの暮らしやすさを総合的に勘案する意識が強まっていることがうかがえる。

生活ガイド.com:https://www.seikatsu-guide.com/rank_modoritaimachi/

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