2018年日本クレジットカード顧客満足度調査結果、「楽天カード」が2部門で1位―J.D. パワージャパン

2018年7月2日 12時04分更新


 顧客満足度に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社 J.D. パワー ジャパンは、2018 年日本クレジットカード顧客満足度調査の結果を発表した。同調査では年会費ごとに提供サービスが異なることを考慮し、<年会費1万円以上><年会費1万円未満><年会費無料>の3部門に分けて集計した。

◆クレジットカードの基本機能の充実と顧客層に合ったサービス提供がカギ◆
 顧客満足度の測定にあたっては「クレジット機能」「ポイントプログラム」「会員向けサービス/特典」「年会費」「手続き・サポート」の 5 つのファクターを設定し、各ファクターの総合満足度に対する影響度をもとに、総合満足度スコアを算出している(1,000 ポイント満点)。いずれの部門においても「クレジット機能」の影響度が最も高く、ショッピングやキャッシングの利用しやすさ、セキュリティー対策、利用内容の確認しやすさといったクレジットカードとしての基本機能が重要視されていることが確認できた。それ以外のファクターでは部門により顧客のニーズに違いが見られた。

 例えば「ポイントプログラム」を見ると、<年会費 1 万円以上>部門では 26%なのに対し、<年会費無料>部門では 34%と高くなっており、分析すると<年会費無料>部門の会員層では“ポイントのたまりやすさ”が顧客満足度の鍵となっていることがわかった。

 一方「会員向けサービス/特典」や「手続き・サポート」を見ると、<年会費 1 万円以上>部門での影響度が他の部門に比べて高くなっており、この層においては“付帯サービスの充実度”、“コールセンターのつながりやすさ・態度の良さ”といった手厚いサービスや人的サポートが顧客満足度の鍵となっていることがわかった。

◆<年会費 1 万円未満>部門に求められるサービス向上◆
 3部門の業界全体の総合満足度を比較すると、<年会費 1 万円未満>部門の総合満足度が最も低い結果となった。この部門は総合満足度のみならず「年会費」を除くすべてのファクターで他の2部門に比べ満足度が低くなっている。

 満足度が低い原因の一つとして考えられる理由はカードの魅力度の低さにある。カードの魅力について「ポイントプログラムにおいて交換できる商品」、「会員向けキャンペーン」、「付帯サービス」に関して、「魅力を感じる」「やや魅力を感じる」「あまり魅力を感じない」「魅力を感じない」の4択にて聴取したところ、<年会費 1 万円未満>部門は全 28 問中 22 問において、他の2部門よりも「魅力を感じない」の回答が多いという結果となった。こうした顧客から見た魅力の低さが総合満足度の低さにつながっている。

JD満足度

 同部門は同調査において発行会社、ブランド数、発券カードの種類が最も多い。他社との差別化、顧客のロイヤルティを高めるためにも、魅力あるサービス提供が求められる。

 各部門の総合満足度ランキングは次の通りとなった。

<年会費 1 万円以上>部門(対象 9 ブランド)
総合満足度第1位:楽天カード(676 ポイント)
2位:アメリカン・エキスプレス(639 ポイント)
3位:セゾンカード(636 ポイント)
楽天カードは「クレジット機能」「ポイントプログラム」「会員向けサービス/特典」で高い評価を得た。
アメリカン・エキスプレスは「クレジット機能」(同率 1 位)、「手続き・サポート」で高い評価を得た。

<年会費 1 万円未満>部門(対象 16 ブランド)
総合満足度第1位:エポスカード(693 ポイント)
2位:楽天カード(655 ポイント)
3位:au WALLET クレジットカード(651 ポイント)
エポスカードは「クレジット機能」「年会費」「手続き・サポート」で高い評価を得た。楽天カードは「ポ
イントプログラム」「会員向けサービス/特典」で高い評価を得た。

<年会費無料>部門(対象 9 ブランド)
総合満足度第1位: 楽天カード(669 ポイント)
2位:オリコカード(645 ポイント)
3位:エポスカード(620 ポイント)
楽天カードは「クレジット機能」「ポイントプログラム」「会員向けサービス/特典」で高い評価を得た。

JD

JD2

JD3

《2018 年 J.D. パワー 日本クレジットカード顧客満足度調査概要》
 日本国内で発行される個人向けクレジットカードのうち、クレジットカード会社が発行するプロパーカードを保有する本会員の 20~69 歳男女個人を対象に、直近1年間のサービス利用経験に対する満足度を明らかにする調査。(※提携カード、家族カード、法人カードは除く)
■実施期 間:2018 年 4 月
■調査方 法:インターネット調査
■回答者 数:合計 10,200 人
(年会費 1 万円以上:3,060 人/年会費 1 万円未満:4,100 人/年会費無料:3,040 人)
 顧客満足度の測定にあたっては「クレジット機能」「ポイントプログラム」「会員向けサービス/特典」「年会費」「手続き・サポート」の 5 つのファクターを設定し、各ファクターの総合満足度に対する影響度をもとに、総合満足度スコアを算出している(1,000 ポイント満点)。
 
 
 

 
 

関連カテゴリー