中古iPhone取引件数ランキング、1位は「iPhone 8」
2024年9月17日 10時25分更新
1.CtoC市場における中古スマートフォン取引、58.4%がiPhone
2023年度におけるCtoC市場の中古スマートフォン取引において、iPhoneの取引割合は58.4%、Androidスマートフォンの取引割合は41.6%だった。
IT専門調査会社IDC株式会社の調査※1によれば、日本の携帯電話出荷台数シェアの半数以上をAppleが占めている。このことから、新品同様、中古市場においてもiPhoneの人気が高いことが明らかとなった。
※1 IDC Japanプレスリリース「2023年第4四半期および通年の国内携帯電話/スマートフォン市場実績値を発表」(2024年3月5日発表)
2023年度iPhone取引件数ランキング、指紋認証、最新機種より小型・軽量機種がTOP3を席巻
2023年度、CtoC市場における中古iPhoneの取引件数を見れば、最も取引された機種は「iPhone 8」となり、次いで「iPhone SE(第2世代)」および「iPhone 7」が続いた。
TOP3の特徴は、いずれも「指紋認証(Touch ID)」対応のホームボタンを有し、またTOP10にランクインする機種の中でも比較的小型・軽量な機種であることが挙げられる。
さらに、TOP10にランクインしていない機種を含めると、2023年度にCtoC市場で取引されたiPhoneの約2台に1台が「指紋認証(Touch ID)」対応のホームボタンを持つ機種であることが分かる。
2023年度 CtoC市場におけるiPhone取引件数ランキング
3.2023年度平均10,000円以上で取引されたiPhoneの平均価格下落率TOP5、BOTTOM5
2022年度と2023年度の機種別平均取引価格をみると、昨年度対比で価格下落率の高い機種は「iPhone 13 Pro」となった。また、取引件数ランキングで1位・2位の「iPhone 8」と「iPhone SE(第2世代)」が、下落率TOP5にもランクインしており、手に取りやすい価格ということも取引件数が多い理由になっていることが伺える。
2023年度 CtoC市場におけるiPhone機種別平均価格 下落率ランキング(TOP5)
※同一機種のうち、ストレージ容量毎に価格の違いがあるが、今回は機種毎での算出。
次に、価格下落率が低い機種は「iPhone 13 mini」となった。iPhone 13シリーズでは、TOP5が示す通り「iPhone 13 Pro」が27.9%下落し、「iPhone 13 Pro Max」が26.4%下落しているが、「iPhone 13 mini」は9.3%下落にとどまる結果となった。
iPhone 13シリーズの特徴は、「iPhone 13 mini」のみが5.4インチであり、それ以外は6.1インチ以上である点だ。また、「iPhone 14」シリーズから「mini」モデルは登場しなくなり、「iPhone 13 mini」が2023年度時点で最も機能が充実している「mini」モデルとなっている。発売時の価格に違いはあるが、取引件数ランキングにも現れている通り、中古iPhone市場では「小型」が重宝される傾向が価格推移の側面からも読み取れる。
さらに、iPhone XS以降の機種には「デュアルSIM」(1台のスマホで2つの携帯電話番号を利用できる)機能が追加されており、取引数ランキング上位10機種のうち6機種に搭載されていることから、「デュアルSIM」も人気の理由として考えられそうだ。
2023年度 CtoC市場におけるiPhone機種別平均価格 下落率ランキング(BOTTOM5)
※同一機種のうち、ストレージ容量毎に価格の違いはあるが、今回は機種毎での算出。
4.中古iPhone取引件数は10月がピーク、新型iPhone発売に合わせて中古取引も活況
2023年度、CtoC市場における月別中古iPhone取引件数の推移をみると、最も取引件数が多かったのは10月となった。中古iPhoneの取引は、例年9月中旬に行われる新型iPhone発売を機に活況となり、10月にピークを迎える傾向にあることが読み取れる。
(本調査に関する留意事項)
国内CtoC市場(フリマ市場)について、当社が独自にデータを取得・蓄積し、解析・再構成することで取引実態を調査したもの。調査対象は主要フリマサービスで売買が成立した中古iPhoneの取引実績で、かつIMEIの記載があり機種が特定できたものに限る。一定の条件下で実施した調査であるため、CtoC市場全体及び各機種の全取引数量・全取引を反映した価格(平均価格)を示すものではない。
・株式会社Belongによる調査
・中古スマホのECサイト「にこスマ」