キャッシュレス決済アプリ満足度ランキング

2025年9月2日 09時00分更新


 オリコン株式会社は9月1日、キャッシュレス決済アプリに関する最新の顧客満足度調査結果を発表した。調査は全国の18~84歳の男女2,832人を対象に、週1回以上かつ1か月以上継続して利用したユーザーの声をもとに集計されたもので、今回、2020年の調査開始以来初めてNTTドコモの「d払い」が総合1位を獲得し、機能性やキャンペーン、セキュリティ面で高い評価を得たことが明らかになった。

d払いはこれまで総合4~6位を推移していたが、2024年の3位から順位を上げ、ついに首位に立った。評価項目別では6部門中「機能の充実さ」と「セキュリティ」で1位を獲得。特に2025年1月から導入された“ネットワーク未接続でも支払い可能な機能”は、電波状況に左右されない利便性として高い支持を集めた。また、2024年末から開始された「d払いスタンプ」や還元率最大2%への制度改定も、ポイントの貯まりやすさという形で満足度向上につながった。利用者からは「通信が不安定でも支払いができた」「ポイントの表示がわかりやすい」といった声が寄せられている。

総合2位の「PayPay」も評価を伸ばし、「機能の充実さ」でd払いと同点の首位に立った。送金機能や割り勘のしやすさなど、決済以外の使い勝手が支持され、特に10~30代の若年層で高い評価を獲得した。総合3位には「楽天ペイ」がランクインし、調査開始以来6年連続のTOP3入りを果たした。楽天ポイントやEdyなど複数サービスを一括管理できる点が強みとされ、推奨意向では最も高い84.7%を記録している。

また、総合5位の「モバイルSuica」は“決済のしやすさ”で6年連続の1位を維持。スマートウォッチ連携やオートチャージ機能により、日常利用での快適さが評価された。さらに「メルペイ」は「セキュリティ」「サポート体制」で初の1位を獲得。生体認証「パスキー」の導入など安全性強化の取り組みが反映されたとみられる。加えて「ファミペイ」は「キャンペーン・ポイント」で初の1位となり、豊富なクーポン施策が利用者満足度を押し上げた。

今回の結果は、経済産業省が2024年のキャッシュレス決済比率を42.8%と発表した背景とも呼応している。政府が掲げた「2025年までに4割」という目標はすでに達成済みであり、とりわけコード決済の比率が前年から拡大している。利便性やセキュリティ、ポイント還元といった満足度の要素は、消費者のキャッシュレス利用を一層加速させる原動力となりそうだ。

調査結果の詳細は下記にて公開されている。
「2025年 オリコン顧客満足度®調査 キャッシュレス決済アプリ」
https://life.oricon.co.jp/rank-smartphone-payment/

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