2025年3月期決算、全セグメントで増益ーソフトバンク

2024年8月8日 11時25分更新

ソフトバンク株式会社は、2024年8月6日に2025年3月期 第1四半期 決算説明会を開催した。

売上高は1兆5,357億円(前年同期比+7.4%)、営業利益は3,039億円(前年同期比+23.4%)、純利益は1,625億円(前年同期比+10.8%)となった。
通期業績予想に対する進捗率は、売上高が25%、営業利益が34%、純利益が33%となっており、順調な滑り出しを見せている。

セグメント別の業績

全てのセグメントで増益となった。ファイナンス事業はPayPay連結後は赤字が続いていたが、黒字化を果たした。

コンシューマ事業:
モバイル部門は、Y!mobileのスマートフォン契約数の増加と平均単価の改善により、売上高が6,817億円(前年同期比+2.0%)となった。特に、新料金プランの導入が平均単価の上昇に寄与し、増収増益となった。
ブロードバンド部門は、主に「SoftBank 光」の契約数増加により、売上高は前年同期比+1.0%増加した。
一方、でんき部門は、売上高は前年同期比で-7.3%となった。「おうちでんき」の契約数および平均単価の減少が原因となっている。
物販等部門は、スマートフォンの販売台数は減少したものの、平均単価が増加したことで売上が増加した。

エンタープライズ事業:
企業のデジタル化需要をとらえ、クラウドサービス、IoTソリューション、セキュリティソリューションの売上が慎重した。また、子会社のWWJ株を通じてWeWork Japan合同会社の事業を承継したことにより、エンタープライズ事業の売上高は前年同期比+10.5%増、セグメント利益は前年同期比+3.3%増と堅調な成長を示した。

モバイル部門は、端末販売および通信売上が増加し、前年同期比+1.4%となった一方で、固定部門は、電話サービスの契約数が減少し、売上高は前年同期比-2.4%となった。

ディストリビューション事業:
法人向けのICT商材やクラウド、SaaSなどのサブスクリプションサービスが好調で、セグメントの売上高は前年同期比+46.6%で、増収増益となっている。

メディア・EC事業:
eコマース取扱高の増加やアカウント広告が好調だった。コマース売上の増加は、アスクルグループやZOZOグループにおける取扱高の増加によるもの。売上高は前年同期比+6.0%、セグメント利益は+74.5%(一過性要因*を除き20%)と増収増益となった。
*LINE株式会社がAIカンパニー事業をLINE WORKS株式会社に譲渡した際の事業譲渡益、およびIPX Corporation、LINE NEXT Corporation、バリューコマース株式会社に関連する支配喪失益

ファイナンス事業:
PayPayカードの会員数増加やPayPay銀行の貸出残高拡大により、売上高は前年同期比+20%、営業利益は57億円となり、PayPayは初の黒字化した。

その他
また、ソフトバンクは2024年の6月に、生成AI系のスタートアップ企業であるPerplexity(パープレキシティ)と戦略的提携を開始している。「SoftBank」「Y!mobile」「LINEMO」の3ブランドのユーザーに対し、AI検索エンジン「Perplexity Pro」の1年間無料トライアルを提供する。

Perplexityは、インターネット上の情報を情報源も併せて回答する検索エンジンで、信頼性の高さから、主に情報リサーチに利用されている。Perplexity Proの料金は、OSで異なる。iOS版が月額3,000円 / 年額3万円、Android OS版が月額2,950円 / 年額29,500円、Web版が月額20米ドル / 年額200米ドルとなっている。

https://www.softbank.jp/corp/ir/

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