CTVの視聴時間は順調に伸び「YouTube」が「日テレ」に続いて2位に
2024年4月12日 10時00分更新
昨今は、インターネット接続テレビ、コネクテッドTV(CTV)の普及とそれに伴う広告市場の拡大にもかかわらず、CTVの評価や分析に必要な意識データや視聴データが不足している状況だ。この研究では、意識データと注視データを組み合わせてCTVユーザーの詳細な実態を分析し、動画サービスごとの視聴や共視聴の傾向を明らかにしている。研究には、クロス・マーケティングによる35,000名のスクリーニング調査と2,000名の本調査アンケートデータ、REVISIOによる関東エリア2,000世帯のCTV視聴データが用いられており、2年目となる今年は昨年との比較データも提供されている。
以下、マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングとテレビ視聴の注視データを取得するREVISIOが実施した『コネクテッドTV白書2024』からの抜粋。
CTVの視聴時間は順調に伸び、「YouTube」が「日テレ」に続いて2位に
CTV視聴世帯における各動画サービスの平均視聴時間は、「YouTube」が53.4分/日だった。「YouTube」は、昨年からさらに視聴時間が順調に伸び、地上波も合わせたランキングで2位となった。
※CTV利用世帯における、テレビデバイスでの地上波テレビ+動画サービスの平均利用時間/日
※REVISIO計測によるデータを元に集計
動画サービスの利用デバイスは既にテレビ>スマホとなっている動画サービスも
Disney+、Netflix、Hulu、Amazon Prime Videoなど一部動画サービスでは、CTVでの視聴がスマートフォンの視聴を上回る結果となった。これらの動画サービスは大作のコンテンツが多く、テレビデバイスでの視聴を選ばれる傾向があると考えられる。一方、YouTubeはスマートフォンでの視聴がCTVの結果を大きく上回る結果となった。YouTubeは視聴されるコンテンツや視聴の仕方が多様になるため、視聴する場所が限定されるCTVでの視聴よりもスマートフォンの視聴の方が高くなると考えられる。
※クロス・マーケティングによるアンケートデータを元に集計
共視聴 は地上波番組を視聴可能な動画サービス「U-NEXT」や「TVer」で高い
視聴実測データを動画サービスごとに見ると、「U-NEXT」、「TVer」、「地上波」の順で共視聴割合(時間ベース)が高い結果となった。「TVer」と「U-NEXT」には地上波コンテンツが多いという共通点がある。とくに、「U-NEXT」は昨年、「Paravi(パラビ)」と合併し、人気コンテンツである『VIVANT』をはじめとする多くの地上波コンテンツが視聴可能となった。地上波コンテンツは共視聴されやすいと言えるだろう。
※CTV利用世帯における、テレビデバイスでの地上波テレビ+動画サービスの共視聴
※REVISIO計測によるデータを元に集計