ドラッグストア・食品スーパーの2021年1月カテゴリ別 伸長ランキングを発表

2021年2月26日 16時53分更新


 ビッグデータマーケティングの株式会社True Data(トゥルーデータ)は「ドラッグストア」「食品スーパーマーケット」における2021年1月の消費動向を統計データをもとに発表した。

 ドラッグストア1店舗あたりの購買金額は、前年同月と比べ6.2%減少し2か月連続でマイナス。一方、食品スーパーマーケットの売り上げは前年同月比4.4%増加し、4か月連続で前年売り上げを超えた。
 1度目の緊急事態宣言が発令された2020年4月の「食品スーパーマーケット」1店舗あたりの売り上げは、前年同月比14.3%増と大きく伸長したが、2度目の宣言となる2021年1月は4.4%の増加と小幅増にとどまった。
1度目は4月7日に発令された緊急事態宣言が4月16日に全国に拡大されたが、2度目は「エリアが限定されている」「休校要請がない」などの違いが数字に現れた。

 カテゴリごとの売り上げをみると、ドラッグストア、食品スーパーマーケットともに「使い捨てカイロ」が前年と比べ大きく売り上げを伸ばした。2021年1月は前年に比べて全国的に気温が低かったことに加え、新型コロナウイルス感染対策の為に頻繁に換気を行うようになったことも売り上げを伸ばした要因と考えられる。売上前年比プラスが続いていたマスクは、前年2020年1月に大きく売り上げを伸ばした反動で、ドラッグストアでの売り上げが前年同月比43.6%減と大きく減少した。

■ドラッグストア
・全国ドラッグストアにおける2021年1月の1店舗あたりの購買金額は前年同月比6.2%減少した。購買金額の前年比が減少するのは2か月連続。
・客数をあらわす1店舗あたりのレシート枚数は前年同月比11.0%減少し、2020年1月以降、最も低い数値となった。
・1レシートあたりの購買金額は5.4%増加。来店回数を減らして1回の来店で「まとめ買い」をしていると考えられる。
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カテゴリ別伸び率ランキング(ドラッグストア)
・当月最も売り上げを伸ばしたのは、前月に続き「ペーパーハンドタオル・用具」で前年同月比3.7倍を記録。
・9位の「救急絆創膏」は前年同月比19.5%増加。カテゴリ内の商品の動向を見ると、通常の絆創膏のほかに、水仕事用やあかぎれ用の絆創膏も売り上げを伸ばしている。手洗いや殺菌消毒剤の使用が増えたことも影響していると考えられる。
・「マスク」の売り上げは前年売り上げの反動により43.6%減少し、ランク外となった。
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参考情報:「救急絆創膏」の月次売上推移(ドラッグストア)
ドルフィンアイ*で月ごとの売上推移を調査。昨年4月の緊急事態宣言下では外出自粛の影響か「救急絆創膏」の売り上げは前年割れだったが、秋以降は手荒れ保護の目的で購入されているためか前年を大きく上回っている。手指消毒の習慣が定着し約1年がたち、関連商材の今後の動向が注目される。

■食品スーパーマーケット
・全国食品スーパーマーケットにおける2021年1月の1店舗あたりの購買金額は、前年同月比4.4%増加した。
・1店舗あたりのレシート枚数は前年同月比6.7%減少、1レシートあたりの購買金額は11.9%増加。1レシートあたりの購買金額の増加が続き、1度の買物でまとめて購入する消費スタイルが定着した様子。
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カテゴリ別伸び率ランキング(食品スーパーマーケット)
・1度目の緊急事態宣言があった2020年4月同様「家庭用手袋」が売り上げを大きく伸ばし、当月は前年比2.1倍となった。
・食品スーパーマーケットでも「使い捨てカイロ」の売り上げが大きく伸び、前年同月に比べて52.2%増加。
・ホイップクリーム、プレミックス、練りミルクなどが売り上げを伸ばした。”おうち時間”が増えたことにより、お菓子作り関連商品の売り上げは引き続き好調。
・「マスク」は、前年2020年1月に売り上げを伸ばしていたことから、当月の売り上げは前年比27.6%減少した。
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参考情報:「家庭用手袋(ビニール手袋など)」の月次売上推移(食品スーパーマーケット)
ドルフィンアイ*で月ごとの売上推移を調査。4月に発令された前回の緊急事態宣言時と同様「家庭用手袋」は2021年1月も前年に対し大きく売り上げを伸ばしている。

〈2021年1月の集計データについて〉
・数値:小数点以下第二位を四捨五入
・カテゴリ別伸び率ランキング:生鮮・惣菜カテゴリ及び、カテゴリ名に「その他」を含むものを除外し、1店舗あたり200個以上売れているカテゴリを集計
・全国ドラッグストア、食品スーパーマーケットのPOSデータをもとに統計化した購買データで集計(データ抽出日:2021年2月16日)

〈カテゴリ売上月次推移データについて〉
・単位:買物指数(レジ通過100万人あたりの購買金額)/月次(データ抽出日:2021年2月17日)
*ドルフィンアイ:True Dataが提供する購買データ可視化ツール。延べ6,000万人規模の購買をもとにしたID-POSデータを搭載(https://www.truedata.co.jp/dolphineye)

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