日本ホテル宿泊客満足度、1泊35,000円以上部門の1位は2年連続で帝国ホテルがランクインーJ.D. パワー
2017年11月16日 15時34分更新
株式会社J.D. パワー アジア・パシフィックは、2017年 日本ホテル宿泊客満足度調査の結果を発表した。各部門の第1位は帝国ホテル(2年連続)、ロイヤルパーク、JR九州ホテル、スーパーホテル(4年連続)。地元食材や特産品を生かしたメニューの提供が、朝食利用を促し満足度を高める。また、朝食に満足した宿泊客は、ホテルの推奨意向が高いという結果がでている。
昨今、レストランの改装や工夫した朝食を提供するホテルが見受けられるが、朝食で高い満足を得ると、客室やスタッフの対応など他の要素で同程度の満足を得た時よりも、リピート意向に加え他者への推奨意向が高くなることが確認された。満足度の高い朝食は印象に残り、周囲の人に勧める際やウェブの口コミで「朝食のよさ」がそのホテルの魅力として伝えられるといえよう。
朝食の評価を高める要素のひとつに地元食材やご当地料理など、特色のあるメニューの提供がある。地元食材があった場合は喫食率が高まり、満足度も高くなるということがわかった。中でも一泊9,000円~15,000円未満部門では、地元食材を利用したメニューを提供しているホテルブランドが多く、喫食率は10年の56%から17年は64%と大きく増加が見られ、評価もこの数年向上傾向にある。
魅力のある朝食の提供は、朝食利用を促すとともに、朝食のよさを伝える口コミ機会を増やし、顧客拡大にもつながる重要な要素である。競争環境が熾烈な中、地元食材を始めとしたそのホテルならではのメニューを取り入れる工夫など、さらに朝食に注力していくことが不可欠である。
◆各部門の第1位は帝国ホテル、ロイヤルパーク、JR九州ホテル、スーパーホテル◆
各部門における総合満足度ランキングは次のとおりとなった。
<1泊35,000円以上部門>
ランキング対象となった12ホテルブランドのうち、帝国ホテルが773ポイントで2年連続の第1位となった。帝国ホテルは、「チェックイン/チェックアウト」「F&B」「料金」において当部門トップの評価となった。第2位はザ・リッツ・カールトン(771ポイント)で、「客室」「ホテル施設」「ホテルサービス」において当部門トップの評価を得た。第3位は、ハイアット・リージェンシー(731ポイント)であった。
<1泊15,000円~35,000円未満部門>
ランキング対象となった30ホテルブランドのうち、ロイヤルパークが720ポイントで、第1位となった。ロイヤルパークは「チェックイン/チェックアウト」「客室」で当部門のトップ評価となった。第2位はルネッサンス(718ポイント)で「F&B」(同率)「料金」で当部門トップの評価を得た。第3位は富士屋ホテル(716ポイント)で、「F&B」(同率)「ホテル施設」で当部門トップの評価であった。
<1泊9,000円~15,000円未満部門>
ランキング対象となった17ホテルブランドのうち、JR九州ホテルが686ポイントで1位となった。JR九州ホテルは「客室」「ホテル施設」で当部門のトップ評価となった。第2位はリッチモンドホテル(675ポイント)で、「チェックイン/チェックアウト」「F&B」「予約」において当部門のトップ評価となった。第3位はベッセルホテル/ベッセルインで、「料金」で当部門トップの評価であった。
<1泊9,000円未満部門>
ランキング対象となった20ホテルブランドのうち、スーパーホテルが667ポイントで4年連続第1位となった。スーパーホテルは「チェックイン/チェックアウト」「料金」「ホテルサービス」において当部門のトップ評価となった。第2位は、アークホテルと西鉄インが647ポイントで同率であった。アークホテルは「客室」で、当部門トップの評価であった。
当調査は、日本全国のホテルグループ・チェーン166ブランドを対象に、宿泊者のホテルでの経験やサービスに対する満足度を調べるもので、全国の18歳以上の男女を対象にしている。12回目となる今年の調査は、直近1年間に宿泊したホテルについて2017年8月にインターネット調査にて実施し、26,729人から回答を得た。