セット割やポイント還元はお得?おすすめ電力会社ランキング

2024年10月15日 10時47分更新


 電気代の高騰が続く中、多くの家庭が固定費の見直しを検討している。セレクトラ・ジャパン株式会社は、2年以内に電力会社を乗り換えた電気契約者200名を対象に、電力会社の選択理由に関する独自調査を実施した。調査結果によれば、大手携帯キャリアの電力プランが特に人気を集めているが、その理由は必ずしも電気料金の安さにあるわけではないことが明らかになった。
調査結果まとめ
・乗り換え経験者が選ぶおすすめの電力会社では、上位5社中に大手携帯キャリアの電力事業部門が4社ランクインしている。
・多くの乗り換え経験者は、大手携帯キャリアの電力プランの「他サービス(通信料金など)とのセット割」や「ポイント還元サービス」に魅力を感じていることがわかる。
・一方、大手携帯キャリアの電気料金プランは、実際には料金自体がそれほど安くないにもかかわらず、多くの乗り換え経験者が「電気料金の安さ」を契約の決め手に挙げている。
・つまり、消費者は「ポイント割引」や「他サービスとのセット割引」といったイメージにつられて選んでいるケースが多いと考えられる。消費者の判断を誤らせてしまっている要因として、複雑な電気料金の仕組みが正しく周知されていないことが挙げられるだろう。
・電気代を確実に節約するためには、消費者が電気料金の仕組みを正しく理解することが重要だ。

乗り換えにおすすめの電力会社ランキング

1位に選ばれたのは東京ガスで、全体の21%を占めた。次いで、楽天でんき(15.5%)、auでんき(14.5%)、ソフトバンクでんき(11%)、ドコモでんき(10.5%)と、大手携帯キャリアに人気が集中している。知名度の高さや電気以外のインフラサービスを提供する利便性が高く評価された結果だと考えられる。

ランキング上位に選ばれた独立系新電力*は5位の「Looopでんき」のみで、他は大手エネルギー会社や大手携帯キャリアの新電力がランキング上位を独占した。
*独立系=大手ガス・電力・通信関連会社の子会社でない新電力のこと

1位 東京ガス:
43%の契約者が「電気料金の安さ」を理由に乗り換え
「電気代が安くなった」との声が多数

2位 楽天でんき:
57.1%の契約者が「お得なキャンペーン」を理由に乗り換え
ポイント還元が満足度の要因

3位 auでんき:
電話料金とのセット割やお得なキャンペーンが人気
Pontaポイント還元も好評

4位 ソフトバンクでんき:
50%の契約者が「お得なキャンペーン」を理由に乗り換え
乗り換え後の問題が少ないとの声が多い

5位 Looopでんき:
50%の契約者が「電気料金の安さ」を理由に乗り換え
アプリでの予想料金表示が好評

5位 ドコモでんき:
「ポイント還元システム」が人気!信頼性で乗り換える方も多数

【結論】おすすめランキング上位の電力会社=「電気料金が安い電力会社」とは限らない!

契約者のニーズは「インフラ契約の1本化・ポイントの有効活用」
今回の調査で「乗り換えにおすすめ電力会社」に選ばれたランキング上位5社を、セレクトラの電気・ガス専門部門「エナジー」編集部が徹底的に検証したところ、必ずしもランキングの順位が電気代の安さに比例しているわけではないことがわかった。

事実、電気料金を計算してみると、楽天でんきやソフトバンクでんき、ドコモでんきは独自の追加調整額の徴収などにより、大手電力会社よりも高くなりやすい傾向があり、auでんきは大手電力会社とほぼ同額、という結果が出ている。

一方で、これらの会社はスマホやインターネットなど、電気以外のインフラサービスも提供しており、固定費の契約を1本にまとめられる点や、まとめて契約することでポイントサービスを有効活用しやすくなる点が強みだ。

つまり、電気契約者は電気料金だけでなく、日常生活に根付いた消費行動に基づき、より利便性の高い電力会社を乗り換え先に選んでいる傾向が高いと言える。

実際に、たとえ電気料金が安くなくとも全体のメリットが大きいことから、86%の契約者が「乗り換え後の電力会社に満足」している。

選択肢|回答数|割合
満足    59人 29.5%
やや満足 113人 56.5%
やや不満  25人 12.5%
不満    4人   2%

複雑化した電気料金の仕組みが契約者の判断を誤らせている

しかし、これまでの結果と矛盾するようだが、大手携帯キャリアの新電力を選んだ「決め手」を確認すると、実際には電気料金が安くなりにくいにもかかわらず、「電気料金の安さ」と回答している契約者が少なくない。
アンケート調査結果を見ると、電気料金の仕組みを理解しないまま、なんとなく安くなると思って選んでいる層もある程度いることがわかり、一般の契約者にとって、電気料金の比較がどれほど難しいかという現実が浮き彫りとなった。

これは、料金表だけで簡単に「安い」「高い」が判断できなくなった、複雑化した電気料金の仕組みが要因となっている。
「本当に電気料金を安くしたい」と思ったら、正しく電力会社を選ぶ知識を身に付ける必要がある。

料金比較セレクトラ「電気・ガス」部門では、契約者が電力会社を正しく選べるよう、電気料金の仕組みを噛み砕いてわかりやすく解説。確実に電気代が安くなる、失敗しない電力会社選びの方法を伝えている。

なお、電力会社の乗り換え手続きは、約86%の契約者が「簡単」と回答したように、想像以上に手軽でスムーズだということがアンケート調査からもわかっている。

選択肢|回答数|割合
思っていたとおり簡単だった 96人  48%
思っていたよりも簡単だった 75人 37.5%
思っていたよりも手間だった 18人   9%
思っていたとおり手間だった 11人 5.5%

電気代を少しでも節約したい方には、電力会社の乗り換えは最も手軽かつ効果的な方法だ。正しい電力会社を選ぶことで、確実に電気料金を安くすることができる。

アンケート調査概要
調査結果検証URL
https://selectra.jp/energy/electricity/user-recommended-ranking
調査期間
■スクリーニング調査:2024年9月6日
■本調査:2024年9月11日~2024年9月12日
調査対象
2年以内に電力会社を乗り換えた電気契約者200名
調査手法
インターネット調査
調査機関
アイブリッジ株式会社
調査内容
■スクリーニング調査(電気契約者:男女10,000人)
Q1:電気契約の切り替え(電力会社の変更)をしたことはありますか?
Q2:Q1で「はい」を選択した方に質問です。いつ契約を切り替えましたか?
Q3:新たに契約した電気料金プランは、オール電化向けプランですか?
Q4:Q1で「いいえ」を選択した方に質問です。これまで電力会社を変更しなかった理由を教えてください。
Q5:どんな条件・きっかけがあれば、電力会社を変更すると思いますか?

■本調査(2年以内に電力会社を乗り換えた契約者:男女200人)
Q1:世帯人数を教えてください。
Q2:切り替え前に契約していた電力会社を教えてください。
Q3:現在契約中の電力会社名を教えてください。
Q4:電力会社を乗り換えようと思った最初の「きっかけ」を教えてください。
Q5:現在の電力会社を選んだ「決め手」は何ですか?最も重視した点をお答えください。
Q6:電力会社の乗り換え手続きはスムーズでしたか?手続き前と実際に手続きした後の感想を教えてください。
Q7:今の電力会社に切り替えて1ヵ月あたりの電気代は安くなりましたか?
Q8:乗り換え先の電力会社の満足度について教えてください。
Q9:Q8でそう答えた理由を教えてください。
Q10:乗り換えにおすすめor良いと思う電力会社を教えてください。
※小数点第1位を四捨五入した数値を表記しています。

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