旅行会社NPSランキング、JR東海ツアーズが1位 顧客ロイヤルティの差は「旅行後対応」
2026年3月16日 09時00分更新

総合型旅行会社の顧客推奨度(NPS)ランキングでJR東海ツアーズが首位となった。NTTドコモビジネスXが3月11日に発表した「NPSベンチマーク調査2025」によると、旅行後の利用者へのお礼連絡やトラブル時の迅速な対応が顧客ロイヤルティを大きく左右する傾向が明らかになった。OTA(オンライン旅行代理店)の台頭で競争環境が変化する中、旅行会社に求められる顧客体験のあり方が浮き彫りになっている。
旅行会社NPSランキング、JR東海ツアーズが首位

調査対象9社のNPS平均は−7.5。JR東海ツアーズが2.0でトップとなり、阪急交通社(1.6)、ジャルパック(−3.6)が続いた。首位と最下位の差は20.6ポイントに達し、企業間のロイヤルティ格差が明確になった。
NPS1位のJR東海ツアーズは「自身のニーズに合った商品がある」がロイヤルティ醸成の要因となったほか、コストパフォーマンスへの満足度が高い点が特徴だった。2位の阪急交通社は予約・購入のしやすさや旅の質の高さが評価され、3位のジャルパックはウェブサイトの使いやすさと期待を超える商品ラインナップが支持を集めた。業界全体では「担当者の提案力」や「企業・ブランドへの信頼感」もロイヤルティを底上げする要因として確認された一方、「現地スタッフを含めた旅の質」は優先的な改善項目として浮かび上がった。
トラブル対応がロイヤルティを大きく左右
旅行中に何らかのトラブルを経験したと回答した割合は全体の22.5%に上った。内訳は、その他(交通機関・施設など)に起因するトラブルが47.7%と最多で、自己都合(寝坊・病気など)が39.4%、旅行会社側の予約ミスなどが25.7%となった。
旅行会社へ連絡した利用者のうち、「迅速に対応してもらった」と回答した人のNPSは17.8と高く、トラブルが発生した場合でも適切な対応が顧客満足度の維持・向上につながる傾向がみられた。一方、連絡したが対応してもらえなかったと答えた利用者は全体の13.0%を占め、NPSは-53.2となっている。
旅行後の「お礼連絡」がNPSを押し上げる
また旅行後のコミュニケーションも重要な要素となった。旅行後にアンケートや案内などの連絡を受け取った経験がある利用者は63.1%で、連絡内容はアンケートが52.3%で最多だったが、NPS水準が最も高かったのは「利用に対するお礼の連絡」を受けた層で、NPSは15.4に達した。連絡を受け取っていない利用者よりもNPSが高い結果となっており、旅行後のサンクスコミュニケーションが顧客ロイヤルティ向上に寄与している可能性がみてとれた。
旅行業界では近年、オンライン旅行代理店(OTA)の台頭で総合型旅行会社のシェアが長期的に縮小しており、差別化の軸として「体験の質」と「継続的な関係構築」が問われている。今回の調査はその方向性を数値で裏付けるものといえるだろう。NTTドコモビジネスXは今後もNPSソリューションを通じて顧客体験改善の支援を続けるとしている。
調査概要
NTTドコモビジネスX株式会社による調査
調査対象:総合型旅行会社9社の利用者
調査期間:2026年2月4日〜13日
有効回答数:2,631名
URL:https://www.nttcoms.com/news/2026031101/
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