2021年上半期食トレンド大賞&下半期予測を発表 ー おうちごはん
2021年6月29日 12時22分更新
「おうちごはん」は、編集部の選出と、SNSでの言及数等を元にしたトレンダーズ独自のトレンドスコア計測ツール「Trend Topics(トレンドトピックス)」をもとに、「2021年上半期 食トレンド大賞&下半期予測」を発表した。
■おうちごはん編集部選出: 2021年上半期 食トレンド大賞
「おうちごはん」2021年上半期の食トレンド大賞は、いまや連日メディアに登場し、誰もが知るところとなった「マリトッツォ」。軽い食感のパンに、生クリームがたっぷりと入ったインパクトのあるビジュアルがSNSを席巻。Instagramでの投稿数は9.8万件に上っている。1月頃に提供店の情報が雑誌などで紹介されたことを皮切りに、手作り投稿などが増え始めて話題が加速。春頃に一躍注目を集める流れとなった。
ヒットの理由としては、ひと目で覚えられる見た目に加え、パンと生クリームという組み合わせで味わいが想像しやすく挑戦しやすいこと、身近な材料で手作りできることなどが影響していると考えられるとのこと。さらに、ケーキ等と異なり型崩れに気を使いすぎることなく、テイクアウト向き。手で食べられる形状で、小売店での販売開始時にも多くの人がおうちカフェやピクニックで楽しんでいる様子が見られた。季節の素材を使うなどアレンジの幅も広く、手作りでも販売商品でも手軽さとこだわりの幅が楽しめる懐の広さで、単なる「SNS映え」メニューにとどまらない、2021年上半期の食のニーズが体現されたメニューと言える。
上半期はそのほかにも、ビジュアルが印象的なメニューが多数話題になっている。毛糸玉のような見た目のかわいらしさが人気を集めた「ウールロールパン」や、これまでのキンパのイメージを覆す見た目に、断面の仕上がりも楽しめる「折りたたみキンパ」。これらは見た目だけでなく、「マリトッツォ」と同じく手軽さ、アレンジの幅広さが人気の要因だと言えるでしょう。「折りたたみキンパ」はお弁当にも活用されており、アウトドアでの飲食需要の高まりに合致したこともポイントとなっている。
いわゆる「SNS映え」のメニューが多数登場した一方で、ここ数年注目されてきた食習慣やアイテムの市場が大きく拡大、浸透したことも特徴的だった。昨年から話題を集めていたオートミールは、「オートミールアレンジ」のレシピ本が続々発売に。食品メーカーからのアレンジレシピ発信も目立った。
着実に広がりを見せているヴィーガン市場では、オーツ麦を使用したオーツミルクが相次いで新発売されるなどアイテムが拡充され、専門店も登場。フレキシタリアンなどの関連ワードとともに「おいしいヴィーガン」の認知が拡大している。また、これまで日本では健康志向の一環として捉えられる傾向があったが、環境意識の高まりを受け、「自分ができることから少しずつ」という文脈で環境のためにヴィーガンを取り入れる人が目立ったことは大きな変化とのこと。
■トレンドスコア計測ツール「トレンドトピックス」:2021年上半期ランキング
トレンダーズが開発した「Trend Topics」は、SNS(Twitter、Instagram)での言及数やその推移などを元に特定キーワードの盛り上がり状況を分析することで、“トレンドの芽”を見つけるツールとのこと。今回は、2021年上半期の期間中の飲食カテゴリのキーワードを、独自のトレンドスコアによりランキング化した。
1位にあがったのは「マリトッツォ」。InstagramとTwitter双方で、年始から右肩上がりの盛り上がりを見せたことが高いトレンドスコアにつながった。「発酵食品」(2位)や「大豆ミート」(4位)、「コンブチャ」(6位)と、健康志向の高まりがここでも感じられる結果に。また、上位10位のうち飲料が半数を占めている。ビールやコーラといった馴染みのあるドリンクは素材や製法へのちょっとしたこだわりや贅沢感、新たなドリンクは見た目の楽しさや体への働きが人気のポイントになっていることが読み取れるとのこと。
■2021年下半期予測: 健康志向は当たり前、食材・メニュー・ドリンクの注目キーワードは?
上半期はビジュアルが印象的なメニューに加え、新たな食習慣やそのための食材・メニューが注目を集めた。また、自宅時間の増加・継続によって、さまざまなドリンクが話題になっている。こうした傾向をふまえ、2021年下半期の食トレンドのキーワードを、「食材」、「メニュー」、「ドリンク」の3カテゴリで予想し、結果は以下の通りとなった。
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