「カレー・オブ・ザ・イヤー2019」発表、健康指向のカレーが人気!?―カレー総合研究所

2019年1月23日 11時31分更新


 日本で唯一のカレー研究情報発信機関である、カレー総合研究所は1月22日カレーの日に、毎年恒例の「カレー・オブ・ザ・イヤー」をよみうりカルチャー恵比寿にて発表した。
 今年もカレー業界内外で注目された、多くの方に知ってもらいたい商品および人物に「カレー・オブ・ザ・イヤー」が授与された。「カレー・オブ・ザ・イヤー」は、カレー業界に発展に寄与した商品及び店舗を発表し表彰することで、カレー業界のさらなる発展、活性化の起爆剤となることを目指している。

カレー

■ カレールウ部門 ​
「まもり高める乳酸菌L-137バーモントカレー<中辛>」
(ハウス食品株式会社)
・カレーに乳酸菌を配合した健康訴求のカレールウ市場で日本初ともいえる画期的カレー。
・発売後3ヶ月で30万個以上出荷し、同社の直近10年で最も多いスタート時販売数を記録。
・不動のNo.1カレールウのバーモントカレーに乳酸菌L-137を1皿当たり100億個入れた、スパイス効果に加え、乳酸菌の効能で健康感を究極に高めた商品である。

■ レトルトカレー部門
「『神田カレーグランプリ」レトルトカレーシリーズ」
(エスビー食品株式会社)
・神田カレーグランプリの歴代の優勝店のカレーを商品化した、通常の「ご当店」カレーとは一線を画す人気レトルトカレーシリーズ。2018年は2種が加わり、前年比2倍となる売り上げを記録した(2017年末から2018年10月まで)。

「選ばれし人気店シリーズ3品」
(ハウス食品株式会社)
・食べログの「カレー百名店」と食品メーカー初のコラボで、カレー市場で話題になった。発売後、2カ月の売上がハウス食品の想定を大きく上回る数字となり、出荷数量約81万5千個、金額予算比140%を記録した。

■ 外食カレー店部門
「全国スパイスカレー」
(全国のスパイスカレー店を展開する店舗すべて)
・スパイスカレーが大阪から日本全国に広まり、ご当地特性が加わり、大増殖した。
・カレーの一ジャンルを確立したといえるほどにスパイスカレーが発展した。

「間借りカレー店」
(間借りでカレー店を展開する店舗すべて)
・大阪スパイスカレーなどカレー店が近年増加するきっかけとなったカレー店の間借り方式。
・昼の営業が中心のカレー店と、BARや居酒屋などの夜主体の飲食店が補完しあうシステムでカレー店がリスクを低く出店できたるため、現在のカレーブームの基盤となった。

■ ご当地レトルトカレー部門
「焼肉の〆のキーマカレー」
(マルマン株式会社)
・人口1万人当りの焼肉店舗数が日本一の長野県飯田市を盛り上げるため、焼肉文化を取り入れたレトルトカレーを開発。地元のドライブインや精肉店に限定した販路展開で大ヒット。なんと、地元の精肉店に8割以上を配荷するという街と一体化した真のまちおこしを実現している。
・焼肉の街らしく「焼肉の〆に、ちょい食べ」、「食べやすいキーマ」というコンセプトで、地元象徴「マトン(羊肉)」で焼肉に合うスパイス、辛みそを隠し味にしたコクとキレのある味に仕上げた。

■ カレー関連飲食部門
「カリーヴルスト」
(東京ドーム/株式会社東京ドーム)
・ドイツのサッカー観戦の定番のカリーヴルスト(ソーセージにカレーケチャップをかけて食べる料理)が日本を代表するスタジアムの東京ドームのメニューとして初登場。
・今まで日本では普及しなかったが、東京ドームでスポーツの定番として広まる起点となった。

■ 新規事業部門
「ゴーストレストラン(カレー)」
(6curry)
・ゴーストレストラン(アメリカニューヨークなどから始まったとされる宅配を活用し店舗を持たず飲食を経営する新業態)を日本でいち早くカレーで展開しメディアを中心に注目される。
・カレー自体を宅配しやすくSNSで話題になるように、お洒落なカップカレーで提供。

■ 企画部門
「レトルトカレー/とれたてキャッチャー」
(エブリデイ/株式会社東洋)
・ギネス認定の世界一のゲームセンター「エブリデイ」(株式会社東洋が経営)で、クレーンゲーム(通称:UFOキャッチャー)で取ったレトルトカレーをその場で温めるなどの調理をして食べることができる、ゲームセンター業界初の企画を展開し大ヒット。
・景品としてプレミアムレトルトカレーで楽天No1など売れに売れ話題となっている「IICAチキンコルマカレー」を採用。利用回数が通常のクレーンゲームの5倍以上の稼働を記録。市場縮小で危機に立つゲームセンター業界の活性化に寄与した。

■ 社会貢献部門
「中澤照子/更生カレー」
(Cafe LaLaLa/保護司、中澤照子)
・保護士業界で有名な「更生カレー」。中澤さんが保護司20年の活動で、保護観察の面接時に、犯罪や非行した者たちを自宅に招いてカレーを振る舞っていたことが由来するカレー。非行少年たちから「カレーのおばさん」と呼ばれて親しまれている。また地域の子どもや大人も集まる400人規模のカレー会を年数回程度で開催し、カレーを無料で提供。
・現在、カレーのメニューはないが、活動拠点となるカフェ「Cafe LaLaLa」を2018年3月29日にオープン。

■ 特別賞(カレー大學健闘)部門
カレールウ: 「オーガニックカレー」 (井上スパイス工業株式会社)
・スパイス・小麦粉・油・トマト砂糖など、塩を除くすべての材料がオーガニックのカレー。
・カレールウをすべてオーガニックの食材で製造することは困難を極めたが、果敢に挑戦し商品化に成功。しかし、コスト高による高価格などで販売に苦戦したが、近年、安定的売上を確保。
・東京オリンピックに向け世界のトレンドにより昨年1年間で売上が2倍以上も伸びた商品。

カレールウ: 「グルテンフリー美味安心」 (株式会社美味安心)
・小麦粉不使用の国産米粉とひよこ豆粉を使用したグルテンフリーで植物油にこだわった、健康にとことんこだわったカレールウ。
・一部の小売店で、大手メーカーのカレーの売上を大きく上回る快挙を達成。
・カレー大學で多数学んだコスモ食品が全面プロデュースをして好評な売上で推移している。

レトルトカレー: 「野菜を主役にしたカレー」 (JA東京むさし)

・JA東京むさし管内で採れた東京産の安全安心な美味しい野菜をたくさん食べて欲しいとの想いから作成したレトルトカレー。2017年12月から新発売したレトルトカレーはJA直売所中心の販売であったにもかかわらず数ヶ月で完売。野菜の収穫時期を待って2018年6月に再販売し、好調に販売。野菜中心のレトルトカレーが売れないという業界の常識を覆すヒット。
 
 
 

 
 

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