マックはやはり大幅ダウン、食の安全・安心ブランド調査

2015年2月4日 16時56分更新


・上海の食肉加工工場の偽装を受けファミリーマートがダウンしたが、マックはさらに大幅ダウン

・一方、2000年に食中毒を出したメグミルク(旧雪印乳業)は総合順位を160ブランド中42位まで回復

・ベスト3は肉薄。サントリー、キューピー、カゴメがランクイン

 
 
 日経BPコンサルティングは、「食の安全・安心企業ブランド調査 2014-2015」の結果をまとめ、2014年12月26日に調査報告書を発行・発売している。調査の対象は「食」に関する国内主要160ブランド。これらブランドに対して、7つの評価指標(※1)に基づき、消費者約1万人に評価してもらい、総合指標となる「食の安全・安心企業ブランド総合スコア」(以下、総合スコア)を算出した(※2)。調査時期は2014年11月5~16日。

※1. 7つの評価指標
「認知度」「利用度」「利用意向度」「推薦意向度」「安心度」「安全度」「イメージ」の7指標
※2.食の安全・安心企業ブランド総合スコア
上記7つの指標の偏差値を合計した結果をさらに偏差値化した数値を「食の安全・安心企業ブランド総合スコア」としている

 食品偽装に関する最近の事件では2014年7月に報道された上海の食肉加工工場での使用期限偽装事件が記憶に新しい。この事件の影響からか、同工場と取引のあった「マクドナルド」は総合スコアを44.9から33.8へと大きく下げた。下げ幅11.1ポイントは、全160ブランド中、最大。同じく取引のあった「ファミリーマート」も総合スコアを下げたが、下げ幅は3.1ポイントにとどまった(55.0から51.9)。食に関するブランドは、事件に巻き込まれると一気にブランド力を落とす。

 一方で事件後の努力により着実に消費者のイメージを上昇させたブランドもある。雪印乳業(現、雪印メグミルク)である。雪印乳業は2000年に、戦後最大といわれる食中毒事件を引き起こした。弊社が本調査を開始した2004年時点でも「雪印乳業」の総合スコアは41.9とブランド力は低い状態であった。しかしその後、徐々に総合スコアを上げていき、今回は56.5まで上昇して、順位も160ブランド中42位まで上がった(表4)。自由意見では「過去の強い反省を高い品質と安全の維持に生かしている」といった意見が見られた。雪印乳業および雪印メグミルクの「安全・安心」の取り組みが認知・評価されてきたといえる。

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 なお総合スコアのベスト3は肉薄しており、サントリー、キューピー、カゴメの順になっている。

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