2022年の日用品売上伸び率ランキング

2022年12月7日 14時51分更新


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 株式会社インテージは、全国約6,000店舗より収集している小売店販売データ、SRI+®(全国小売店パネル調査)をもとに、日用消費財の中で何がより売れたかを、推定販売金額の伸びから振り返る「2022年、売れたものランキング」を発表した。(データは10月分まで使用)
【ポイント】

◆1位・検査薬(277%)はコロナ抗原検査キットが大幅増。5位・口腔用薬など自宅療養用に市販薬好調
◆2位・オートミール(156%)はコロナ前12.8倍。6位・乳酸菌飲料はストレス・睡眠訴求商品など貢献
◆酔い止めが入る3位・鎮暈剤は旅行需要増、4位・口紅、12位・ほほべにも外出増などで復調
◆15位のサラダ油・天ぷら油は、大幅値上げの影響大
◆販売苦戦ランキングは殺菌消毒剤などの衛生系や巣ごもり需要の反動、長期ダウントレンドなど

 

図表1

1位検査薬は8月に前年比6.7倍、自宅療養用などに市販薬も7月以降に大幅増                                
 新型コロナ3年目、1位となったのは検査薬。昨年同時期比で277%と大幅に数字を伸ばしたが、その主因となったのがコロナ用の抗原検査キット※1。第7波の拡大が急速に進んだ夏頃から売り上げが伸び(図表2)、7月に363%になると8月には667%にまで続伸。9月、10月も前年比4倍程度となっている。感染者数と連動する動きを見せていただけに、今後第8波が拡大するようだと、さらなる需要増もありそうだ。

 

 同じくコロナ関連で売れたのが市販薬。オミクロン株がのどの痛みが強いなどもあり5位・口腔用薬は136%、特に感染が拡大した7月、8月は前年の倍近くまで数字が伸びた。同じく咳を鎮めたり、痰を喉から喀出しやすくする8位・鎮咳去痰剤も123%、コロナ禍になり衛生意識の高まりとともに販売が振るわなくなっていた13位・総合感冒薬(113%)も7月以降に特に大きく数字を伸ばしている。

 

※1:検査薬に含まれる「コロナ用の抗原検査キット」は、医療用・一般用(OTC)で、弊社で判明できた製品のみ(研究用の抗原検査キットは除く)

図表2

2位・オートミール、6位・乳酸菌飲料はコロナ禍の健康需要にマッチ                                 
 2位・オートミールは、コロナ禍で最も売り上げを伸ばした商品の1つと言っても過言ではない。今年156%だが、コロナ前の2019年と比べると1280%。わずか3年で市場が10倍以上になった。コロナ太り対策や腸活などの需要を取り込んで女性を中心に愛用者も増えたほか、水を加えて加熱させお米のようにして食べる米化など使用方法の拡大により、朝食だけでなく昼食や夕食でも食卓に並ぶなどしている。

 

 6位・乳酸菌飲料(131%)は、コロナ禍のストレス対策や睡眠問題などに効果を訴求した商品が売り上げを引き上げた。以前に比べて外出が減り、在宅勤務、感染への不安など、さまざまな変化や悩みを抱える生活者が手軽に摂取できることもあり受け入れられたようだ。

 

 また同じ食品・飲料系でコロナ禍で伸びたのが7位・液体だし(123%)と14位・冷凍水産(113%)。家の食事で手軽に本格的な味を出せると評判の液体だしは存在感を増しつつある商品で、同じように手軽にワンランク上の料理を作れる冷凍水産とともに、新たに定着した家庭も多かったかもしれない。

外出増で鎮暈(酔い止め)、化粧品も増加。マスク緩和などもあり口紅、ほほべに復調                
 昨年との違いを見るために、2021年の売れたものランキングと販売苦戦ランキングの上位10カテゴリーを見てみよう(図表3)。オートミールなど昨年1位、今年も2位と続けて売れたものがある中、目を引くのがマスクで隠れる部分の化粧品で、昨年の販売苦戦ランキングには3位・ほほべに、6位・口紅が入っていた。

図表3

 それが今年になると売れたものの上位に顔を出していて、4位・口紅は145%、12位・ほほべにも114%と、外出増やマスク緩和などの影響などもあってか復調の気配が見えてきた。

 

 口紅などとともに外出のバロメーター的な存在なのが、今年3位で乗り物の酔い止めなどが入る鎮暈剤(ちんうんざい)。2021年に比べ146%と大幅に販売金額を伸ばし、生活者の意識の変化に加え、自治体などの旅行支援策もあり、旅行などが活況だったことが分かる。9位・使い捨てカイロ(123%)、11位の日焼け・日焼け止め(118%)なども外出増で増える商品で、withコロナへのシフトがうかがえる。

 

 そして、今年注目のトレンドになりそうなのが、15位のサラダ油・天ぷら油(113%)。この商品は売り上げ容量が6%も落ちているにもかかわらず、販売金額は10%以上も増えている。食品・日用雑貨の中で食用油は最も値上げが顕著な商品の1つで、一般に広く使われているキャノーラ油の店頭販売価格は、今年10月の時点で本格的な値上がりが始まった2020年平均と比べて1.8倍になっている。

 

 値上げについては、今後も続いていくことが予想される中で、どのような影響が出てくるか注目される。

※値上げについては、下記URLより参照。
https://www.intage.co.jp/news_events/news/2022/20221128.html

販売苦戦もコロナ影響強いものが多数ダウントレンド続く米、洗濯のりなどランクイン                                          
 最後に今年販売苦戦したランキングを見てみる(図表4)。1位は殺菌消毒剤(82%)。コロナ禍では建物などに入るたびに置いてあった手指消毒剤を含むカテゴリーで、以前より利用頻度や持ち運んでいる人が少なくなっている可能性がある。2位・体温計(83%)は昨年よりは減っているがコロナ前に比べると201%と大きく伸びている。またダウントレンドが続く、3位・洗濯のり(84%)、4位・海藻サラダ(87%)、8位・米(88%)、なども上位に入った。6位・しわ取り剤(88%)は衣服用のもので、ウイルス除去などを訴求したものが昨年は売れたが、その反動もあり今年はふるいわなかった。ステイホーム系では5位・住居用ワックス(87%)、7位・エッセンス類(88%)、11位・ガラスクリーナー(89%)なども売り上げを落としている。

 

 コロナやそれに関連する行動変容、昨年末頃から急速に拡大してきた値上げなど、ここ数年で人々の生活や消費行動に大きな影響を与える変化が続いている。そのような変化を広く周知するためにも、インテージでは来年以降も売れたものランキングを発表していく予定だ。

図表4

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使用したデータ/関連プラットフォーム
【SRI+®(全国小売店パネル調査)】 https://www.intage.co.jp/service/platform/sriplus/
国内小売店パネルNo1※1 のサンプル設計数とチェーンカバレッジを誇る、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンター・ディスカウントストア、ドラッグストア、専門店など全国約6,000店舗より継続的に、日々の販売情報を収集している小売店販売データ。
※SRI+では、統計的な処理を行っており、調査モニター店舗を特定できる情報は一切公開していない
※1 2022年12月現在

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【株式会社インテージ】 https://www.intage.co.jp/
 株式会社インテージは1960年に創業。世界11の国と地域に拠点を持ちマーケティングリサーチ/インサイト事業でアジアNo.1*のインテージグループを牽引し、国内外の企業・団体のマーケティング活動をトータルサポートしている。
 「生活者理解の深化」と「データ活用の高度化」により顧客ビジネスの未来創造を支え、「Create Consumer-centric Values ~お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」という事業ビジョンの実現を目指している。
*​​​​​​​「ESOMAR’s Global Top-50 Insights Companies 2022」に基づく(グループ連結売上高ベース)

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【報道機関からのお問い合わせ先】 
■株式会社インテージ 広報担当:下河原(しもがわら)/木地(きじ)
TEL: 03-5294-6000
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