「2022年、上半期売れたものランキング」インテージ

2022年6月29日 10時35分更新


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 株式会社インテージは、全国約6,000店舗より収集している小売店販売データ、SRI+(全国小売店パネル調査)をもとに、日用消費財の中で何がより売れたかを、推定販売金額の伸びから振り返る「2022年、上半期売れたものランキング」を発表した。(データは5月分まで使用)

[ ポイント ]
◆1位・オートミールは前年比245%でコロナ前の13.5倍に。乳酸菌飲料とともに健康需要に応える
◆2位・検査薬(172%)はコロナの抗原検査キットで、7位・解熱鎮痛剤もワクチン副反応、罹患用で増
◆外出増で乗り物酔い止めが入る3位・鎮暈剤(152%)、使い捨てカイロ(126%)、日焼け止め(118%)増加
◆コロナ禍で売り上げを落とした代表的商品、4位・口紅(139%)は回復傾向。14位・ほほべに(112%)も
◆販売苦戦ランキングは主に、コロナ禍で売れたものの反動と、長期減少傾向の商品の2パターン

図表1

1位・オートミールは3年で13.5倍に、乳酸菌飲料とともに健康需要にマッチ

新型コロナ3年目の上半期、1位となったのはオートミールだった。昨年同時期比で245%と今年に入っても大幅に数字を伸ばしたが、コロナ前の2019年と比べると販売金額は驚きの1,348%にまで達している。低カロリーで豊富に食物繊維を含むなど健康・美容の需要にこたえた。爆発的な広がりを見せたオートミールだが、日本の朝食の顔でもあったコーンフレークを昨年11月に販売金額で逆転している(図表2)。いかに急激に日本の食卓で存在感を大きくしていったかが分かった。

同じく9位・乳酸菌飲料(119%)も、腸内環境の改善やコロナ禍で多くの人が問題を抱えたという睡眠関連の改善などの需要があり数字を伸ばした。昨年1位だった麦芽飲料も体力増進や貧血対策などで人気が出ていたことを考えると、やはりコロナ禍における健康需要は大きなニーズがあったようだ。

オートミール同様に食品でコロナ前より数字を伸ばし続けているのが6位・冷凍水産(122%)。魚介類を長期保存できるうえに、簡単に加えられてワンランク上の料理に仕上げることができるということで、大きな支持を得た。11位・液体だし(118%)もコロナ前より市場規模は膨らんでいる注目の商品だ。

図表2

2位・検査薬は市販のコロナの抗原検査キットなどで大幅増

2位・検査薬は、市販のコロナの抗原検査キットなどが買われた影響で172%と大幅な伸びを見せた。コロナ初期のころは病院に行っても検査が受けられないという事態も続出していたが、商品が増産されたこともあり新しい市場を作った形となった。7位・解熱鎮痛剤(119%)はコロナワクチンの副作用対策のほか、コロナにかかって自宅療養する時の準備としても広く買われて3年前より25%市場が拡大している。8位・口腔用薬(119%)と15位・鎮咳去痰剤(111%)は、感染予防のための手洗い・うがいの徹底により風邪・インフルエンザの発症が減少し、売り上げが落ち込んでいたが、コロナ前には届かないものの復調し始めている。

外出増で口紅、鎮暈剤(酔い止め)と、コロナで販売苦戦の代表的商品が復活
昨年上半期の順位を見ると(図表3)、麦芽飲料、プロテイン粉末と健康系が1位、2位で、3位に漫画・アニメのヒット関連商品が好調だった玩具メーカー菓子が入っていました。4位以降も血圧計やヘアートリートメント、テーピングなどのセルフケア需要のものが入るなど、どちらかといえば家の中での生活を充実させるものが多かった印象。

図表3

しかし、今年はそのトレンドが一変、人が外に出ることで売れるものが上位に顔を出してきた。その代表格が4位・口紅で前年比139%まで回復している。コロナ禍で口紅は、外出をしないので化粧をしない、外出してもマスクがあるのでさらにしない、という二重苦に苦しんでいた。14位・ほほべに(112%)も同様ですが、コロナへの国や生活者の対応・意識が変化して、外出が増えていくと数字を大幅に伸ばした。5月20日からマスクの規制が緩和されたことでさらに伸びることも期待される。

また同じく外出ということでは主に乗り物の酔い止めが含まれる3位・鎮暈剤(ちんうんざい)が152%と大幅に増加しました。特に大型連休や長距離旅行の時に売れるこの商品は、コロナ前の8割まで市場規模も復活してきている。地方自治体などの旅行支援施策もある中、さらなる伸びもありそうだ。外出ということでは10位・日焼け・日焼け止め(118%)や、運動や外出に重宝される12位・スポーツドリンク(116%)も昨年より2割近く増えている。

人々の行動の変化と、何が売れるのかということに深い関係があることが改めて分かる結果となった。

販売苦戦もコロナ影響が多数も、ダウントレンドが続く米、洗濯のりなどがランクイン

最後に今年販売苦戦したランキングを紹介(図表4)。1位は殺菌消毒剤(75%)。コロナ禍では建物などに入るたびに置いてあった手指消毒剤を含むカテゴリーで、以前より利用頻度や持ち運んでいる人が少なくなっている可能性がある。2位・しわ取り剤(84%)は衣服用のもので、ウイルス除去などを訴求したものが昨年は売れたが、まだ完全に外出が戻っていないこともありふるわなかった。3位・体温計(85%)は昨年よりは減っているがコロナ前に比べると169%と大きく伸びている。9位・エッセンス類(88%)は家庭で一時増えたお菓子作りの反動、同じくステイホーム系では12位・住居用ワックス(88%)、14位・ガラスクリーナー(89%)と、家の掃除用品もランクインした。またダウントレンドが長年続く、4位・洗濯のり(86%)、5位・米(86%)、6位・海藻サラダ(87%)なども上位に入った。

図表4

・株式会社インテージ(https://www.intage.co.jp/

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