「楽器販売数量UP率ランキング」カリンバ桁違いの173850%ー山野楽器

2022年3月8日 14時30分更新


 株式会社山野楽器は、昨年2021年に、コロナ前と比較して販売数量を大きく伸ばした楽器売り上げUPランキングを発表した。

2021年(2021年1月1日~12月31日)の楽器関連商品の販売数量を、コロナ禍前の2年前・2019年(2019年1月1日~12月31日)と比較。その中で、販売数量伸び率上位10位までを紹介。

キーワードは「音量」に加え、「手ごろさ」「癒し」。 自宅で気軽に楽しめる楽器が人気

コロナ禍1年目の2020年は、自宅で過ごす”おうち時間”の増加や、一人でも楽しめる趣味として、楽器を始める人が増加した。電子ピアノやアコースティックギター、ウクレレに加え、防音室もランキング上位に登場。音量に配慮して楽しめる楽器や関連商品が人気を集め、話題となった。

2021年も、防音室やアコースティックギター、電子ピアノなどは引き続き人気を集めているが、なんといっても特筆すべきは、「カリンバ」の爆発的人気。
より手軽に楽しめる楽器へのニーズが高まり、さらに周囲への音の配慮から、小さな音でも癒しを得られるとして注目が集まった。
アフリカの民族楽器「カリンバ」は別名「親指ピアノ」とも呼ばれ、コロナ前にはほとんど知られていなかったが、「気軽に楽しめる」「音色に癒される」「楽譜が読めなくても弾ける」「小型でかわいい」などの理由で、幅広い世代の方から人気を集めている。
2位はヘッドホンで練習できる電子ドラムで、コロナ前の3倍近く販売数量を伸ばした。その他のランキングは以下のとおり。

コロナ禍前比較 楽器関連商品 販売数量UP率ランキングTOP10

順位楽器名コロナ前年比
1位カリンバ173850 %
2位電子ドラム268 %
3位PA機器/デジタル楽器202 %
4位マンドリン175 %
5位ポータブルキーボード
そのほか鍵盤
161 %
6位チェロ120 %
7位防音室119 %
8位アコースティックギター118 %
9位電子ピアノ116 %
10位キッズパーカッション115 %

【1位】カリンバ・・・癒しの音色と手軽さで人気爆発
写真中央
桁違いの売上アップ。Nintendo Switch『あつまれ どうぶつの森』を発端に、認知度があがるなか、比較的音程の安定した機種が発売され、店頭で手に取りやすくなった。また、教則本も発売されたことで楽器本体と一緒に購入される方も多く見られました。鳴らすだけでも癒されるオルゴールのような音色と、3,000円前後という価格、両手のひらに収まるサイズ感で急激に売り上げを伸ばした。年末にはメディア露出もあり売上アップに拍車がかかった。

【2位】電子ドラム・・・思い切り叩いてストレス発散
写真一番左
ヘッドホンで練習でき、音量コントロールのしやすい電子楽器。
ストレス発散になる、と音楽教室でもドラムは人気コースだ。

【3位】PA機器/デジタル楽器・・・DTMやオタマトーン
写真右から2番目
DTM(Desk Top Music)がYOASOBIをはじめとするアーティストの人気と相まって注目された。
「オタマトーン」というユニークなデジタル楽器も人気再燃。

【4位】マンドリン・・・実は演奏人口の多い楽器
写真一番右
中学~大学ではサークル活動が昔から活発で、意外に演奏人口が多い楽器。
音も大きくなくおうち時間に演奏しやすい楽器だ。徐々に認知がすすみ、販売数を伸ばしている。

【5位】ポータブルキーボード/そのほか鍵盤・・・コンパクトで持ち運び可能
写真左から2番目
電子ピアノよりさらに手軽に楽しめるポータブルキーボードが売り上げを伸ばした。
折りたたんで持ち運べる88鍵キーボード「オリピア」が人気。

【期間】
・2021年販売数量(コロナ禍2年目):2021年1月1日~12月31日
(2019年販売数量(コロナ禍前):2019年1月1日~12月31日比較)
株式会社山野楽器調べ

関連カテゴリー