Z世代の旅行・おでかけに関する意識調査

2022年6月15日 10時50分更新


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 株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが運営する『SHIBUYA109 lab. 』は、15~24歳のZ世代を対象に、外部調査パネルによるWEB調査とSHIBUYA109 lab.独自ネットワークによるインタビューから「Z世代の旅行・おでかけに関する意識調査」を実施した。

トピックス

【1】 約3割のZ世代が「食べ歩き」にお金をかける!近場で旅するスタイルが定着。
カフェ巡りをはじめとする食べ歩きが、以前よりもお金をかけて楽しまれている。今後行きたい旅行先として「近場の国内」が1位となり、コロナ禍において、近場で非日常を楽しむ旅行スタイルが普及したことで、旅行が日常生活の延長にあるものに変化したことがうかがえた。

【2】半数以上のZ世代が動画でも情報収集!最新版・若年層のおでかけ情報収集法。
おでかけに関して情報収集するメディアについて、「知るきっかけになる」「検討するときに利用する」メディアに分けて聞いたところ、共に1位は「Instagram」となった。

【3】大事なのは「世界観」。より自分好みに進化した「映え3.0」とは?
Z世代の「映え」はそれぞれが表現したい「世界観」が演出できるかが重要であり、「画一的な映え」ではなく「映えの細分化」が進んでいることがわかった。

【4】仲が良い「マイメン」で遊ぶことが増えたZ世代は約6割。
SNS投稿は完成した写真や動画そのものではなく、撮影する過程を重視。
写真を撮影し、SNSに投稿する行為は、より親しい友達である「マイメン」の間で撮影を楽しみ、写真を残し思い出として見返すことに価値を感じている傾向がある。

【1】約3割のZ世代が「食べ歩き」にお金をかける!近場で旅するスタイルが定着。

まずは、Z世代が「お金をかけていること」※図1について調査。
全体で回答として最も多かったのは「食べ歩き(32.8%)」という結果となった。2019年の調査では、最も多かった項目が「旅行(21.8%)」であったのに対し、「食べ歩き」は11.7%であったため、カフェ巡りをはじめとする食べ歩きが、以前よりもお金をかけて楽しまれていることがわかった。

図1 Q.あなたがお金をかけていることを教えてください。(複数回答)
2019年:n=600(男性:300/女性:300)  2022年:n=400(男性:200/女性:200)

また、男女別の比較結果※図2を見ても、2019年には「旅行」がランクインしていた部分が2022年には「食べ歩き」に男女ともに置き換わっていることもわかる。
さらに、選んだ項目数の平均値※図1も2019年の調査では一人あたり2.7個となっていたのに対し、今回の調査では、一人あたり4.6個と大幅に増えており、お金をかける対象の数や消費意欲が増加していることがわかった。

図2 Q.あなたがお金をかけていることを教えてください。(複数回答)
2019年:n=600(男性:300/女性:300)  2022年:n=400(男性:200/女性:200)

旅行やおでかけに対するモチベーション※図3は「あがった」という回答が56.3%と半数を超えており、外出自粛の規制緩和に伴い、おでかけへのモチベーションの高まりが感じられた。

図3 昨年と比較した旅行やおでかけに対する意識の変化として、あなたにあてはまるものを教えてください。(単一回答)
n=400(男性:200/女性:200)

ただし、「今後行きたい旅行先」※図4を聞いてみると、「近場の国内(76.0%)」が、「遠方の国内(57.5%)」や、その他海外を上回っている。これは「遠方の国内(69.5%)」が最も回答数が多かった2019年の調査から逆転しています。

図4 Q. あなたが今後行きたい旅行先を教えてください。(複数回答)
n=400(男性:200/女性:200)

グループインタビューでは「あなたにとって旅行とは?」という問いに対し、「非日常」という回答がある一方で、「宿泊すること」という回答や、「東京のホテルに泊まることも旅行だと思っている(神奈川県在住)」「今後旅行で行きたい場所は浅草(神奈川県在住)」という発言があったことから、「ホカンス(韓国発祥の『ホテル』で『バカンス』を楽しむ過ごし方)」や「ステイケーション(近場のホテルでの滞在を楽しむこと)」など、コロナ禍において、近場で非日常を楽しむ旅行スタイルが普及したことで、旅行が日常生活の延長にあるものに変化したことがうかがえる。

【2】半数以上のZ世代が動画でも情報収集!最新版・若年層のおでかけ情報収集法。

次に、旅行やおでかけ関連の情報収集※図5について。旅行に関する情報について「知るきっかけになる」「検討するときに利用する」メディアに分けて聞いてみると、知るきっかけになるメディアは、TOP3が「Instagram(72.5%)」「動画配信サービス(53.8%)」「Twitter(46.5%)」とSNSが認知の起点になっているのに対し、検討するためのメディアは「Instagram(52.5%)」「Google等の検索エンジン(37.3%)」「動画配信サービス(28.5%)」が使われていることがわかった。

図5 Q.あなたが親しい友達と旅行やおでかけに行く際に参考にしている情報を教えてください。
知るきっかけ、検討するための情報をそれぞれ教えてください。 (複数回答)
n=400(男性:200/女性:200)

グループインタビューでは、情報収集をするタイミングとして「普段から流れてくる情報をストックしておく」「情報が必要になったときに、ハッシュタグなどを用いて検索したり、Googleで画像検索したりする」という声が聞かれた。さらに、「旅行当日もInstagramの検索結果に出てきた投稿を見て、その場所での写真の撮り方の参考にする」といった発言があった。Z世代のおでかけに関する検索行動は「お気に入りのスポットを探す」「ホテルを探す」だけではなく、「どんな写真が撮影できるかを確認する」「撮影の際の構図を確認する」といったように、旅行やおでかけ先での体験について、よりクオリティの高いSNSでの写真・動画投稿を実現する目的でも行われているようだ。

【3】大事なのは「世界観」。より自分好みに進化した「映え3.0」とは?

Z世代が旅行やおでかけなどの「体験」において重視しているのは「世界観」です。
旅行やおでかけの相手を選ぶ際、「行く場所の世界観や雰囲気と合う人であることを重視する」※図6と回答したのは75.1%となった。

図6 Q.旅行やおでかけをする相手を選ぶ際、あなたにあてはまるものを教えてください。(単一回答)
n=400(男性:200/女性:200)

また出かける相手だけでなく、ファッションで気にしている点※図7に関しても「行く場所にファッションのテイストを合わせる(31.3%)」が最多となっています。

図7 親しい友達と旅行やおでかけをする際のファッションに関して、以下の中からこだわったことがあるものを教えてください。(複数回答)
n=400(男性:200/女性:200)

グループインタビューでも「普段はクール系の服を着ることが多いが、量産系の服装の子と遊ぶ時は、自分が持っている服の中で一番可愛らしいものを選んで相手に寄せる」「Instagramで写真を見ていて背景と服装の雰囲気が合っていると『映えている』写真だと思うので参考にする」など、遊ぶ相手や行く場所それぞれで雰囲気の統一感を気にする発言があった。
旅行やおでかけ時の写真撮影におけるこだわり※図8を聞いてみると、「とりあえずたくさんの枚数を撮る(36.5%)」という回答のほか、「空間の世界観が伝わるように引きで撮る(25.0%)」「自分の雰囲気を盛る(23.3%)」がTOP3となり、撮影するにあたって世界観や雰囲気が重視されていることがわかる。

図8 Q.親しい友達との旅行やおでかけで写真を撮影する際、あなたがこだわりたいことを教えてください。
(複数回答)n=400(男性:200/女性:200)

さらに、写真撮影時に大事にすること※図9について聞いてみると、「顔<雰囲気」「物・人だけ<背景・空間なども含める」「自撮り<他撮り」という価値観が見えてきます。 図9 Q.あなたが写真や動画撮影において、よりこだわっているものを教えてください。(単一回答) n=400(男性:200/女性:200)

また、グループインタビューでも「前まで淡色系のテイストにハマっていたが、今は韓国系が好き。投稿する写真の系統を揃えることを重視しているので、系統を揃えるためにInstagramで投稿していた淡色系の写真は全てアーカイブ(非表示)にした」との発言もあり、SNS上での世界観の演出を重視していることがわかる。
これらの結果を整理すると、Z世代の「映え」はそれぞれが表現したい「世界観」が演出できることが重要であり、「映えの細分化・多様化」が進んでいることがわかる。これについて、SHIBUYA109 lab.では、Instagramが普及した当初に流行った加工で強調され“超”非日常的な写真を撮ることが「映え」の代名詞となり、 画一的であった「映え1.0」、その後「映え」に奥行きが生まれ始め、ナチュラルさも意識され始めた「映え2.0」に続く「映え3.0」と定義した。

【4】仲が良い「マイメン」で遊ぶことが増えたZ世代は約6割。
SNS投稿は完成した写真や動画そのものではなく、撮影する過程を重視。

去年の旅行に関する調査で、コロナ禍により、挨拶をする程度の関係の友人「よっ友」が消滅しているという結果が明らかとなった。外出自粛の規制緩和が進む今も、「本当に仲が良い人とだけ遊ぶことが増えた」※図10と回答した人が58.8%と、交友関係の拡大に関して慎重な姿勢が見られた。

図10 Q.昨年と比較した旅行やおでかけに対する意識の変化として、あなたにあてはまるものを教えてください。(単一回答)
n=400(男性:200/女性:200)

今後一緒におでかけに行きたい相手※図11も「家族(41.5%)」や「恋人・パートナー(36.0%)、「仲が良い友達(4人以上の大人数)(32.3%)」を抜いて「仲が良い友達(1~3人程度の少人数)」が79.3%と圧倒的多数を占めた。

図11  Q.今後旅行やおでかけに一緒に行きたい相手を教えてください。(複数回答)
n=400(男性:200/女性:200)

また、親しい人とのおでかけの行き先を決める際、大事にしていること※図12を聞いてみると、「友達との思い出を残せそう(53.5%)」「友達との仲が深まりそう(40.0%)」など、友達と一緒に体験をすることで、交友関係が更に深まることを重要視しているようだ。

図12 Q.親しい人との旅行やおでかけの行先を決める際、あなたのこだわりやこだわりたいことを教えてください。(複数回答)
n=400(男性:200/女性:200)

写真を撮影する目的※図13としては、「後日思い出を残すために(73.5%)」「撮影する過程が楽しいから(39.5%)」などが挙がりました。

図13 Q.親しい友達と旅行やおでかけをする際、あなたが友達と写真や動画を撮影する理由を教えてください。(複数回答)n=400(男性:200/女性:200)

「いいね数」等の不特定多数からの評価に価値を感じるよりも、より親しい友達である「マイメン」の間で撮影を楽しみ、写真を残し思い出として見返すことに価値を感じている傾向が見られた。
グループインタビューでも、「TikTokは踊る動画を撮っている中で、失敗する時も含めて楽しい」「一緒に変顔しておもしろ系TikTokを撮っている間に、友達の新しい一面が知れて仲良くなれる」という声が挙がるなど、写真撮影に関しても、完成した写真や動画そのものではなく撮影する過程に価値を感じていることが分かった。

SHIBUYA109 lab.調べ

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