日本自動車セールス満足度調査、マスマーケット国産ブランドではトヨタが第1位―JDパワー

2020年8月20日 14時17分更新


 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパンは、今年で19回目の実施となる、2020年日本自動車セールス満足度(Sales Satisfaction Index、略称SSI)調査の調査結果を発表した。2020年調査は、自動車業界を取り巻く環境や自動車ディーラーでの販売スタイルの変化を踏まえ、7年ぶりに調査内容を変更している。リニューアルした同調査では、顧客体験や消費者の購買行動に関するデータを幅広く聴取している。

〇検討段階ではわかりづらい装備や機能、商談での訴求がカギに
 リニューアルに伴い、新たに“新車検討時に重視すること”についても聴取している。情報収集段階では「車の購入価格」(59%)、「車の大きさ・サイズ」(59%)、「安全性能」(52%)などが重視点として高く挙がり、“商談を通じて感じた魅力”では、「安全性能」(53%)、「運転のしやすさ」(46%)、「車の大きさ・サイズ」(42%)が上位に挙がった。一方、検討時には考慮されにくいものの、商談後には魅力と感じる人が増える「最新技術/機能の装備」(36%)や「カーナビ/AVシステムなどの装備」(26%)は、商談時のプレゼンテーションに焦点をあてるべき領域と言えそうだ。店舗はこうしたテクノロジーや機能、システムなどについて、顧客に実践的な体験を提供する必要がある。

〇メーカー/販売店のウェブサイトの閲覧は33%、若者はスマートフォンを利用
 購入車の検討時に参考にした情報について聞いてみると、上位には「車のカタログ/パンフレット」(52%)、「販売店の展示車/試乗車」(44%)、「販売店のセールス担当者/商品アドバイザーの意見」(39%)などがあがり、次に「メーカー/販売店のウェブサイト」(33%)、「インターネットのニュースサイト/情報サイト」(26%)と、インターネットから得られる情報が続いた。ちなみに、ウェブサイトの閲覧に使用したデバイスについては年代により異なり、中でもスマートフォンの利用率は10-20代では82%に上るが、年齢が高くなるとその割合は減少し、50代以上では13%にとどまっている。

〇納車後のフォロー活動もまた重要に
 納車後の連絡や案内に関し、「機能や装備に関する使い方の説明やフォロー」があったとする顧客の総合満足度スコアが753ポイントであったのに対して、なかったとする顧客は653ポイントであった。同様に「車の調子伺い/挨拶」があったとする顧客が752ポイントであったのに対して、なかったとする顧客は629ポイントであった。このように、納車後の店舗からのフォロー活動もまた重要であることがうかがえる。

J.D. パワー 2020年 日本自動車セールス満足度調査 総合満足度ランキング

【ラグジュアリーブランド】(対象5ブランド)

第1位:アウディ(775ポイント)
「商談」「契約手続き」「納車」の3ファクターでセグメント中最高評価。

第2位:レクサス(772ポイント)

【マスマーケット国産ブランド】(対象8ブランド)

第1位:トヨタ(732ポイント)
「商談」「納車」の2ファクターでセグメント中最高評価。

第2位:ホンダ (728ポイント)

第3位:マツダ (727ポイント)

【マスマーケット輸入ブランド】

 本年は回答者数等の諸条件が弊社規定条件を満たしていないため、ランキングを非公開としている。

《 J.D. パワー 2020年 日本自動車セールス満足度調査概要 》
 年に一回、新車購入後2~13ケ月が経過した国産および輸入車ブランドの乗用車保有者を対象に、乗用車を新車で購入した際の販売店の対応に関する満足度を聴取し明らかにする調査。今年で19回目の実施となる。

■実施期間:2020年5月~6月
■調査方法:インターネット
■調査対象:2019年4月~2020年3月に新車乗用車*をメーカー正規店で購入したユーザー* 登録車・軽自動車
■調査回答者数:7,180人

 
 
 
 
 

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