投資用マンション家賃の相場乖離率ランキング発表―2020年―

2021年3月29日 11時30分更新


 不動産ビックデータでビジネス展開するスタイルアクト株式会社は、2020年竣工物件での投資用マンションの家賃の相場乖離率ランキングを発表した。スタイルアクトが独自に取得したデータから算出したもの。

●概要
◇投資用マンションデベロッパー11社の、2020年竣工物件を調査
◇上記対象物件の募集事例を自社の賃料査定システムを用いて相場賃料を算出し、乖離率を算出
◇最も高く家賃を設定しているのは、トーシンパートナーズで相場より9.8%高い

●ランキング

ランキング売主ブランド名2020年
1トーシンパートナーズZOOM9.8%
2東京日商エステムエステム7.5%
3シノケンハーモニーハーモニーレジデンス3.9%
4スカイコートスカイコート2.5%
5インヴァランスクレヴィスタ0.4%
6クレアスライフコンシェリア-0.4%
7青山メインランドメインステージ-1.3%
8木下不動産プレールドゥーク-1.9%
9エフジェーネクストガーラ-3.1%
10メイクスメイクス-3.7%
11メイクスルーブル-6.4%
総計-0.1%

●1位になった要因分析
 投資用マンションではワンルームが一般的。それは、グロス金額が抑えられ顧客が購入しやすい状況を設定できるからである。1位となったトーシンパートナーズのZOOMシリーズでは、1LDKや2LDKが比較的多く、その立地での稼働率の高い間取り・面積帯を選択している。また、北向きの部屋を高く貸している事例も多い。実際、ZOOM秋葉原EASTの1LDK・北向きは相場より13.1%高い坪単価16,725円で、ZOOM日本橋蛎殻町の1LDK・北西向きは相場より11.6%高い坪単価17,811円で募集して埋まっている。

これらの商品企画は弊社のビッグデータの1つである賃料変動率(同一住戸の家賃の値上がり率)から算出した結果と同じである。稼働率が高いほど、賃料変動率が高くなるため、相場よりも家賃設定を高くしやすい傾向がある。

この様に、デベロップメントもこれまでのプロダクトアウトから、マーケットインすることが求められると考えている。

関連カテゴリー