お気に入り不動産サイト「ない」が8割にーー不動産サイトに関する調査
2014年10月3日 10時00分更新
・不動産サイトで検索したことがある人は半数近い
・一方お気に入り不動産サイトは「ない」人が8割と差別化が課題
・不動産サイトへの不満として多いのは、間取りの違いや不明瞭な支払い総額表記
Japan.internet.com と NTTコム リサーチでは、2014/09/01~2014/09/03の間、全国10代~60代以上のインターネットユーザー1,057人を対象に「不動産サイト」に関する調査を実施した。
全体のうち、インターネットで戸建て、アパート、マンション、シェアハウスなどの物件を検索したことがあるのは499人(47.2%)と半数近い。見たことのある不動産サイトでは「SUUMO」、「アパマンショップ」、「いい部屋ネット」などの閲覧者が多くなった。
利用したことがあるサイトのうち、お気に入りの不動産サイトがあるか聞いたところ「ある」人は95人(19.0%)、「ない」人は404人(81.0%)と、不動産サイトが差別化を図れていない結果となった。なお、お気に入りの不動産サイトがある95人のお気に入りサイトは「SUUMO」が圧倒的に高く、「HOME’S」「Yahoo! 不動産」が続く結果となった。
インターネットの不動産サイトで見つけた物件に実際に住み始めた人は132人(26.5%)と、約4人に1人は、インターネット上で見つけた物件に住んでおり、市場として確立されはじめている現状が分かる。
また不動産サイト全般に対しての不満としては「部屋の間取りが実際と違う」、「問い合わせの返信に時間がかかりすぎる」、「入居済みの物件がよく掲載されている」、「物件の状況が変化しているはずなのに、情報の反映がなされていない」、「礼金や敷金が掲載されておらず、総支払額が分からない」、などが寄せられていた。
少子化により空室が増え、地方では空き家が廃墟となる問題も出ているが、都心部においてはいまだ賃貸住宅は貸し手市場と言える。他の物件サイトよりも価格を安くできる、など価格優位性が出せれば大きな差別化であり、魅力のひとつとなるが、家主、仲介業者、管理業者が絡む不動産サイトにおいて、大手サイトではそういった対応は難しいのが現状だろう。一方小規模なサイトや、シェアハウスのサイトなどでは初期費用が抑えられる物件や格安物件に特化したサイトなども散見できる。新興サイトによる不動産サイトの多様化と市場活性を期待したい。
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