2021年レンタカーサービス顧客満足度調査を発表 ー J.D. パワー
2021年3月11日 11時38分更新
J.D. パワー ジャパンは、2021年レンタカーサービス顧客満足度調査の結果を発表した。
《コロナ禍におけるレンタカー、感染予防意識の高いユーザーからも需要》
同調査は半年以内にレンタカーを利用したユーザーを対象に、今年1月に実施した。Go Toトラベル事業の実施期間や新型コロナウイルス第2波、第3波といった期間中においてレンタカーを利用したユーザーとなっている。
新型コロナウイルスの感染拡大以降、レンタカー利用において変化した事象を聴取した(下図参照)。
「旅行や移動時の感染予防対策のため、電車やバスなどの公共交通機関の替わりにレンタカーを利用した」が19%で最も多く、続いて「ハンドルなどの除菌や運転中の換気などの感染予防対策を行うようになった」が15%となった。旅行や移動時の3密回避のための対策として利用したユーザーや、また利用中においても自ら率先して感染予防に努めたユーザーが多いことがうかがえる。また、「レンタカー会社の新型コロナウイルスの感染予防対策や取り組みを気にするようになった/確認するようになった」も14%で3番目に多くあがっており、事業者側の取り組み施策を意識しながらレンタカー利用を行っているユーザーも多いことがわかった。
“カーシェアリングサービスではなくレンタカーを利用した理由”についても聴取を行った(下図参照)。
「車を借りることがたまにしかないから」(27%)、「旅行先や出張先などで利用したかったから」(24%)、「長時間(1日以上)利用したかったから」(23%)が上位となっているものの、「車内の清掃・消毒が行き届いていると思ったから」という回答も11%となった。コロナ禍においては、返却の度に清掃や消毒が徹底されているという安心感は、カーシェアにはないレンタカーならではの強みとも言え、この先もユーザーへの安心感を醸成していく取り組みが重要となろう。
また、近年いくつかのレンタカー会社においては、予約や支払、出発・返却における手続きや開錠・施錠までの全てを利用者自身で行う「無人貸し出しサービス」の提供を始めているが、店舗での待ち時間や他人との接触が少ないといったメリットも挙げられ、コロナ禍において需要が高まることが期待される。実際に「無人貸し出しサービス」でレンタカーを利用したユーザーは、前述のレンタカー利用理由において「車内の清掃・消毒が行き届いているから」という点をあげる傾向が高く、またレンタカー会社の選定においても感染防止への対策や取り組み面を評価している傾向も見られた。コロナに対する意識や懸念が強いユーザーほどレンタカーの無人貸し出しサービスを選んでいることがうかがえる。
この先もコロナとの共存がしばらく続いていくことが予想される中、各社においては、レンタカーならではの「安心感」と「非接触」の両ニーズを捉えたハイブリットなサービス提供が今後も期待されるであろう。
《J.D. パワー 2021年 レンタカーサービス顧客満足度No.1を発表》
第1位:トヨタレンタカー(718ポイント)
・3年連続の総合満足度第1位。
・「車両」「出発/返却時の対応」「サービスメニュー」「予約」の4ファクターで最高評価。
第2位:日産レンタカー(715ポイント)
第3位:タイムズカーレンタル(714ポイント)