カーシェアリングサービス顧客満足度調査、「オリックスカーシェア」が3年連続で総合満足度第1位―J.D. パワー

2019年3月20日 11時05分更新


 株式会社J.D. パワー ジャパンは、2019年カーシェアリングサービス顧客満足度調査の結果を発表した。
 その結果、オリックスカーシェアが「各種料金」、「予約」、「車両」、「サービスメニュー」の4ファクターで対象となった3社のサービス中、最高評価を得て3年連続で総合満足度第1位を受賞した。

総合満足度ランキングは下記の通り。

第1位:オリックスカーシェア(685ポイント)

第2位:タイムズカープラス(673ポイント)

第3位:カレコ・カーシェアリングクラブ(667ポイント)

◆比較的高いカーシェアにおけるコールセンター需要
 通常、カーシェアリングサービスの予約や貸し出し手続きは人を介さずオンラインのみで完結するが、利用中に「コールセンター」を利用する顧客は多い。今年の調査結果では約4割が利用しており、昨年調査よりも増加している。用件としては「利用料金の確認」や「返却時間遅延の連絡」が多くあがっている。

 レンタカーと異なり有人店舗を持たないカーシェアサービスにおいて、コールセンターは唯一直接顧客と接するサポートチャネルであり、顧客が困ったときや急を要する際、最優先のサポートチャネルとして機能する必要がある。加えて、今後も同じカーシェア事業者を継続して利用したいと回答した顧客と、利用したくないと回答した顧客を比較すると「コールセンター」に対する満足度が最も大きな差となっており、コールセンターへの高い満足はカーシェア事業者のロイヤルティ形成に大きく関係してくると言える。

 しかしながら、本年の調査ではコールセンターに対する満足度が業界全体で低下している傾向が見られた。特に「電話のつながりやすさ」に対する評価が低下しており、繋がるまでにかかった時間もやや長くなっている。カーシェア利用者数の増加に対し、事業者側におけるコールセンターの運営やキャパシティ増強が伴っていない可能性も推察される。
コールセンターに問い合わせをしなくてもよい状況を作るために、モバイルアプリやウェブサイト上等での説明を分かりやすくする、使い勝手を高めるといったことも求められるが、有事や急ぎの用件などの際にコールセンターに連絡せざるを得ないケースは無くならないであろう。継続的な顧客維持のためにも利用者増加に合わせた有人サポート体制の強化も求められる。

《J.D. パワー 2019年カーシェアリングサービス顧客満足度調査概要》
 カーシェアリングサービスを1年以内に自分自身で予約/申込をして利用した18~64歳男女個人を対象に、利用状況や各種経験、満足度を明らかにする調査。今年で3回目となる。

■実施期間:2019年1月
■調査方法:インターネット調査
■調査者数: 4,523人

 顧客満足度の測定にあたっては5つのファクター(領域)を設定し、それぞれに関連する詳細項目に対する評価を基に総合満足度スコアの算出を行っている(1,000ポイント満点)。各ファクターの総合満足度への影響力は、「各種料金」(34%)、「予約(ウェブページ/モバイルアプリ)」(21%)、「車両」(17%)、「サービスメニュー」(17%)、「コールセンター」(10%)となっている。

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