錦織選手と聞けばあのブランド――スポーツ・オリンピック意識調査2014

2015年2月3日 10時00分更新

・錦織効果で、「テニス」は「ユニクロ」や「日清食品」のほか、「ジャガー」とのペアで想起された

・「ヨネックス」は、「バドミントン」より「テニス」とのペア想起が上回った

・「サッカー」を長年支援する「キリン」と「コカ・コーラ」が上位にランクイン

 
 
 日経BPコンサルティングは10月10日に発表した「スポーツ・オリンピック意識調査2014」の続編として、各スポーツ競技に企業名がどの程度結びついているかを調べた「競技×企業ペア想起調査編」をまとめ、2014年12月9日に発表している。調査は「スポーツ・オリンピック意識調査2014」と同時に行っており、こちらも今回が初調査。調査期間は2014年9月17日~21日、当社の調査モニターに対し回答を募集し、有効回答数は550人となった。

 あるスポーツ競技と、そのスポーツ競技から思い浮かぶ企業名の両方を組み合わせた形で、自由記述で最大5ペアまで回答してもらった。ペアでの記述がなかった回答は集計から除外した。全想起数は679件、「競技名」と「企業名」との組み合わせ総数は201パターンあった。

 表1には、ペア想起ランキングのトップ20を示している。

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 錦織圭選手が出場した全米オープンテニス決勝が本調査の実施前となる9月9日(日本時間)に行われたため、「テニス」への注目が特に集まっている最中での調査実施となり、その影響を色濃く受けた結果となった。

 ペア想起第1位は「テニス」×「ユニクロ」のペア。プロテニス世界ランキング(12月9日現在)1位のノバク・ジョコビッチ選手と、同5位の錦織圭選手が「ユニクロ」のグローバルブランドアンバサダーであり、ウエアを着用することによるPR効果がストレートに表れた結果といえるだろう。特に、全米オープンテニスでは、この2人が準決勝で激突。“ユニクロ対決”として注目を集めた。このほか、第14位には錦織選手が所属契約を結ぶ「日清食品」×「テニス」のペアがランクイン。また、調査初日の9月17日に、錦織選手が高級車ブランド「ジャガー」のブランドアンバサダーに就任したことを受け、「テニス」×「ジャガー」のペアも1件確認された。

 錦織選手の活躍でにわかにブームになりつつあるテニス。「ヨネックス」では「テニス」とのペアで第4位にランクインした。「ヨネックス」の売上構成比を見ると、2013年度は「バドミントン」が50.8%、「テニス」が14.6%と、主力は「バドミントン」用品であるにも関わらず、「テニス」とのペアが「バドミントン」とのペア(第8位)を上回った。

 錦織選手の活躍が、国内における「テニス」全般に対する興味・関心を向上させるという期待感が、「ヨネックス」への注目を間接的に高めた効果が大きかったといえるだろう。このほか、錦織選手に関係が深いものには、使用するラケットのメーカー「ウイルソン」で2件、シューズのメーカー「アディダス」で1件、それぞれ「テニス」とのペアが確認された。

 第2位は「サッカー」×「キリン」のペア。「キリン」は1978年から続く「キリンカップサッカー」(当初は「ジャパンカップ」)などを通じてサッカー日本代表を応援し続けて37年目が経過する。今年は、6~7月にブラジルで行われたFIFAワールドカップに日本代表が出場したことでも注目を集めた。「キリン」は、今年5月に、2015年4月から2022年12月までの「サッカー日本代表オフィシャルパートナー」契約を日本サッカー協会と締結。今後もこのペア想起の関係は強化されていくものと思われる。 また同じく1978年からFIFAワールドカップの公式スポンサーを務める「コカ・コーラ」も「サッカー」とのペアで第17位にランクイン。長期にわたる継続的な支援が、競技との連想を強化している例だろう。

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