ネット証券部門、松井証券が初の1位を獲得!2017年日本投資サービス顧客満足度調査

2017年7月7日 14時45分更新


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 J.D. パワーは、2017年日本投資サービス顧客満足度調査の結果を発表した。同調査は、民間の銀行、証券会社で、投資信託・株式・外貨預金・FXなどで資産運用を行っている個人投資家を対象に、直近1年間のサービス利用経験に対する満足度を調べたものである。全国の18歳以上の男女を対象に、2017年5月にインターネット調査にて実施し、18,585人から回答を得た。
 
 同調査では、サービス形態をもとに「対面証券」「ネット証券」「全国系銀行」「地方系銀行」「新形態銀行」「信託銀行」の6部門に分けて集計されている。
 
 満足度の測定にあたっては、6つのファクター(要素)を設定し、各ファクターの総合満足度に対する影響度をもとに総合満足度スコアを算出した(1,000ポイント満点)。対面証券、対面銀行における各ファクターの影響度は高い順に「顧客対応(担当者・オンライン・コールセンター)」が31%、「商品・サービス」が29%、「口座情報」が19%、「手数料・金利」が14%、「店舗施設」が5%、「問題解決」が1%となっている。一方、ネット証券、新形態銀行では、各ファクターの影響度は高い順に「手数料・金利」が30%、「顧客対応(オンライン・コールセンター)」が25%、「口座情報」が24%、「商品・サービス」が20%、「問題解決」が1%となっている。
 
 
■対面証券 部門(対象12社)
野村證券が6年連続で1位となった。同社は「商品・サービス」「担当者」「オンライン」で部門トップの評価であった。2位はSMBC日興証券であった。SMBC日興証券は「口座情報」の評価が部門トップであった。

■ネット証券 部門(対象5社)
松井証券が初の1位となった。同社は「手数料・金利」「オンライン」で部門トップの評価であった。2位のSBI証券は「商品・サービス」の評価が部門トップであった。

■全国系銀行 部門(対象5行)
三井住友銀行が2年連続で1位となった。同行は「商品・サービス」「口座情報」「オンライン」で部門トップの評価であった。2位のりそな銀行は「手数料・金利」「店舗施設」で部門トップであった。

■地方系銀行 部門(対象34行)
京都銀行が初の1位となった。同行は「商品・サービス」「口座情報」で部門トップの評価であった。2位のみなと銀行は「商品・サービス」「手数料・金利」の評価が高かった。

■新形態銀行 部門(対象7行)
ソニー銀行が1位となった。同行は「商品・サービス」「口座情報」「手数料・金利」「オンライン」など全ての主要ファクターで部門トップの評価であった。2位の新生銀行は「手数料・金利」の評価が高かった。

■信託銀行 部門(対象4行)
三菱UFJ信託銀行が2年連続で1位となった。同行は「商品・サービス」「口座情報」「手数料・金利」の評価が部門トップであった。2位の三井住友信託銀行は「店舗施設」「担当者」で部門トップ評価を得ている。
 
 
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 金融機関からEメールや、お客様専用サイト・SNSなどのオンライン経由で情報を受け取っている顧客は、ネット証券や新形態銀行で多く、地方系銀行で特に少ないことがわかった。情報の提供ツール別の割合を見ると、Eメール経由はネット証券・新形態銀行が7割弱、対面証券が約5割、対面銀行は2割程度で、オンライン経由はネット証券・新形態銀行が4割程度、対面証券が約3割、対面銀行は2割程度であった。Eメール・オンラインを活用した情報提供は、業態によって差が見られる。
 
 金融機関からEメールやオンライン経由で情報を受け取った顧客の満足度を見ると、ネット証券や新形態銀行といったネット系金融機関では、受け取った顧客は、受け取らなかった顧客よりも約30ポイント満足度が高い。対面証券・全国系銀行・信託銀行・地方系銀行といった対面系金融機関でも同様の傾向が見られ、受け取った顧客の満足度は40ポイント近く高くなっている。満足度が高い層が「各種キャンペーンの案内」「投資に関するセミナー・イベントの案内」「投資環境・市況の案内」「新しい投資関連サービスの案内」など、運用の促進に関わる情報をより多く受け取っていることを鑑みると、マーケットの動きをオンタイムに反映しやすいオンラインの特長を生かし、運用機会を逃さないよう、顧客に情報提供することは、業態に関わらず有益なサービスであるといえる。今後の投資意向については、オンラインで情報を得ている顧客の約25%が「今後投資額を増やす」と回答しており、情報を受け取っていない顧客を約10ポイント上回る。オンライン経由の情報は、投資の判断に活用され、投資意欲を刺激していると考えられる。
 
 
 顧客がオンライン上で資産状況の確認や取引を行う際に利用しているセキュリティ対策は、「ソフトウェアキーボード」「最終ログイン日時の表示」「一定期間経過後のIDやパスワードの変更」の順であった。利用するセキュリティ対策を「安心である」と回答した顧客は35%に留まり、不安を抱えたまま利用している顧客は41%に上り、堅牢なセキュリティ環境の提供には未だ改善の余地がある。「セキュリティトークン」「ワンタイムパスワード」といったより安全性の高い認証方法を利用した場合、「安心である」と回答する顧客が多くなる傾向がみられる。「安心である」と回答した顧客の満足度は、「不安である」と回答した顧客より90ポイント高く、その金融機関を今後も使い続けたいという継続意向は89%に達し、「不安である」と回答した顧客に比べて20ポイントもの差がある。金融機関が提供するセキュリティ対策が安心感に直結することは当然だが、さらに継続意向にも大きな影響を与える要素であることが明らかになった。
 
 
 今後、フィンテックによる新たな投資サービスが浸透し、オンラインで投資を行う顧客はますます増えることが予想される。業態に関わらず、顧客の投資判断に有益な情報や安心なセキュリティ環境の提供は顧客満足度を高め、顧客を維持していくために、さらに重要性を増してくるものと考えられる。
 
 
 

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