ワイヤレスジャパン2021「5G、6Gの課題」NTTドコモ

2021年6月14日 11時00分更新

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 株式会社NTTドコモの谷 直樹氏は、ワイヤレスジャパン2021にて、「社会・産業のデジタル変革を加速する5Gの進化」と題した講演を行った。

 直近の技術的なテーマとしてMEC・仮想化・O-RAN Alliance・5GC導入でのSA方式を挙げると同時に、5G通信を安定させるには、有線区間での低遅延や仮想化、無線アクセスネットワークのオープン化が重要になると話した。
6Gに向けては、カバレッジの拡張、多様な産業向けの低遅延、高信頼通信は短期的な課題と認識を示した。

●5Gの進化と、6Gの技術課題
Beyond 5Gや6Gに関する課題も見えてきている。中でもカバレッジ拡張は喫緊の課題とし、解決に向けた3つの取組みを紹介した。

(1)「つまむアンテナ」の開発
高周波数帯の電波を伝搬するケーブルである「誘電体導波路」をつまむだけで、通信エリアを構築できるアンテナ。つまむ事で生じる電波の漏れを利用し、エリア化を図る取組み。

(2)「メタサーフェスレンズ」の開発
AGCと共同で取り組んでいるメタサーフェス技術による、窓ガラスの電波レンズ化。
窓ガラスを通るミリ波を屋内の特定の場所に集め、屋内の受信電力を向上させる。
集めた焦点位置にリピーターを設置するなどしてエリアを展開を図る。

(3)「HAPS(ハップス)」構想
空・海・宇宙へのカバレッジ拡張を図る。Airbus、Nokiaと3社で高高度滞空型無人航空機ゼファーの、5G/6G携帯電話通信に活用するための技術研究し性能評価中。
低軌道衛星よりも低い上空を飛ぶ疑似衛星で、AIRBUSに航空機を提供を受けている。

・産業界利用への挑戦
 工場内5G利用では、カバレッジについて多種多様な要請があり、実証実験を行っている。遮蔽物が多いことなどが主な要因で、通信の安定性や環境耐性、導入コストが低価格であること等が求められる。谷氏は、工場の機材の情報を同期して連携する「TSN* over 5G」にも取り組んでいると話した。

*Time-Sensitive Networking

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