PayPay 自治体と協力し住民向け還元キャンペーン実施 マイナポイント連携も

2020年7月2日 10時01分更新

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 PayPay中山一郎社長は7月1日、オンライン会見を開き、モバイル決済サービス「PayPay」を導入する自治体に対し、住民向けキャンペーンの実施を支援する「あなたのまちを応援プロジェクト」を始めると発表した。その他、新型コロナウィルスによる影響、PayPayの事業概要、今後のキャンペーン、マイナポイント事業の項目についても解説をした。

 

 同社が行ったアンケートでは、新型コロナウィルスにより「行動や意識に変化があった」と75%の回答者が回答した結果がでた。また、決済手段に関するアンケートでは、支払いの際は、公衆衛生の観点から、現金での支払いに対する抵抗があると回答した人は、全体の69%を占め、支払いの際にキャッシュレス決済を選択する流れは今後増える見通しと述べる。

 厚生労働省が公表した“新しい生活様式”では、買い物や通販は電子決済で行うことを推進していて、こうした働きかけがキャッシュレス決済の利用者数増加のさらなる後押しになると予測される。

 「キャッシュレスと聞いて想起される支払い」でNo.1を維持しているPayPayは、決済サービスだけではなく、人々の生活に関わる責任があると、中山氏は事業の新しい取り組みについて説明し、東京都のテックパートナーとした立場でPayPayが提供している「東京版新型コロナ見守りサービス」 について紹介した。 決済した店舗で新型コロナが発生していた場合でも、その通知を受け取れるなどの機能が搭載されていて、“安心”の提供にも事業として貢献する方針だ。

 

 PayPayの決済回数については、前年同期比では、8.6%、前四半期比で1.2倍決済回数を伸ばしている。また、加盟申込数は230万カ所、ユーザー数は3000万人に到達し成長し続けていて、今後はオフラインだけでなく、オンライン加盟店でも利用できる決済手段へと拡大する。さらに、地方自治体・公共料金など700団体がPayPayを導入していて、水道、ガス、電気などの公共料金のPayPayによる決済も可能になる。他にも、タクシー配車、ボーナス運用などのミニアプロとコラボを実現し、「スーパーアプリ」化に向けて、開発を進めていると語る。

 マイナポイント事業については、7月1日からマイナポイント登録が可能となる。キャッシュレス促進に向けた政府の取組のマイナポイントは、マイナンバーカード取得者が事前に選択した決済サービスを利用する際、支払い金額の25%(上限5000円)をポイントとして受け取れる仕組み。マイナポイント登録意向調査(ICT総研調べ)では、キャッシュレス決済サービスの登録意向としてNo.1にPayPayga選ばれているというユーザーからの声も後押しとなり、キャッシュレス促進の政府の方針に協力していくという。

 地方自治体とのとりくみ、「あなたのまちを応援プロジェクト」では、「PayPayであなたの街を応援しよう」という呼びかけで、自治体とPayPayとで協力し、地域の活性化を応援する活動も実施し、その取り組みの詳細について、各地方自治体と連携を取り続けるとした。多くの地域が新型コロナウイルスによって経済的な打撃を受ける中、「全国の自治体の皆さんと一緒に、日本の経済を再び活性化させたい」と中山一郎社長は意気込む。

 まずは静岡県掛川市、埼玉県秩父市、静岡県浜松市など12の自治体が参加する。このうち浜松市など11の自治体では、地域独自のキャンペーンを展開。期間中、地域内の対象店舗でPayPayや事前注文サービス「PayPayピックアップ」を使って買い物をした人に、支払い額の最大10~30%をPayPay残高として還元する(還元率や実施期間は自治体ごとに異なる)。
一方、北海道厚真町では、マイナンバーカード取得者が全国で利用できる「マイナポイント」と連携するキャンペーンを展開する。

 厚真町では、マイナポイントをPayPayで受け取るユーザーが地域内で買い物をした際に、通常のポイントに加えてプレミアムポイント(自治体が独自に付与できるポイント)を購入金額に応じて付与するという。

 これらのキャンペーンの財源としては、4月に内閣府が地方自治体向けに創設した「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」の利用を見込む。自治体向けの交付金をキャンペーンを通じて住民や事業者に還元し、消費行動を促すことで地域経済の活性化につなげる考えだ。

 プロジェクトに参加する浜松市の鈴木康友市長は「スピード感を持って経済対策に取り組むためには、(国内での)普及率が高いPayPayと協力するのが最適だと考えた。今回はキャンペーンの予算として総額5億円を投入しており、約17億円の経済効果を見込んでいる」と期待を寄せる。

 PayPayは連携先の拡大に向け、自治体との契約締結から30日でキャンペーンを開始できる体制を整備。今後も120以上の地方自治体との共同キャンペーンを検討しているという。全国20カ所に拠点を設置し、自治体のPayPay活用を支援する体制も整えている。
中山社長は「コロナ禍において一番大変な思いをしているのは地方」「今回の施策で地域とユーザーを支援していきたい」との思いで、こうした新しい取り組みの実施を決めたと話す。

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