楽天グループ、2022年度通期および第4四半期決算を発表
2023年2月15日 12時10分更新
楽天グループは14日、2022年度通期および第4四半期決算を発表した。
<全体業績>
2022年度通期および第4四半期は、「インターネットサービス」「フィンテック」「モバイル」の全セグメントで増収、通期連結売上収益は2桁増収で過去最高の1.9兆円(前年比14.6%増)を計上した。
2022年度の広告売上は、「楽天市場」や「楽天トラベル」を中心にオンライン広告への受注拡大により1830億円(前年比15.9%増)と大きく伸長。
楽天グループの国内平均月間アクティブユーザー数は3900万(前年同期比11.2%増)、過去12カ月間における全サービスに対する2サービス以上利用者数の割合は75.6%となり、楽天エコシステムの顧客基盤が引き続き拡大しているとのこと。
2022年度のNon-GAAP営業損失は、引き続き楽天モバイルにおける自社基地局設置などの先行投資が継続中のため3256億円を計上。モバイル事業と投資事業を除くNon-GAAP営業利益は1774億円(前年比9.6%増)となった。
<インターネットサービス>
インターネットサービスセグメントにおける2022年度の売上収益は1兆859億円(前年比8.7%増)。国内ECの通期Non-GAAP営業利益は、956億円(前年比36.6%増)と大幅に増加した。
2022年度の国内EC流通総額は、コロナ禍一巡後も前年比12.3%増の5.6兆円を達成し、「楽天トラベル」の国内宿泊流通総額においては、コロナ感染拡大前の2019年比で2桁成長となり好調。また、楽天におけるファッション事業の2022年度流通総額は1兆円を突破した。
米国のキャッシュバックサービス「Rakuten Rewards」は、マーケティング施策の奏功や消費行動の継続的な加速により、売上収益が前年比13.3%増の991百万ドル、Non-GAAP営業利益は前年比12.0%増の63百万ドルとなり増収増益を達成した。
<フィンテック>
フィンテックセグメントにおける2022年度の売上収益は6634億円(前年比7.2%増)、Non-GAAP営業利益は987 億円(前年比10.8%増)で増収増益となった。
「楽天カード」の発行枚数は、2022年12月に2808万枚、ショッピング取扱高も年間で18.2兆円(前年比25.8%増)となり、カード発行枚数3000万枚、ショッピング取扱高30兆円、取扱高シェア30%を目指す中期目標を見据え、各指標は堅調に伸長しているとのこと。
「楽天銀行」は、単体口座数1339万口座を突破。「楽天証券」においても総合証券口座数864万口座になり、顧客基盤が堅調に拡大しているとのこと(2022年12月末時点)。
<モバイル>
モバイルセグメントにおける2022年度の売上収益は3687億円(前年比62.0%増)と大幅に増収。営業損失は4928億円を計上し、通信料金を1年間無料とするキャンペーン期間終了に伴う課金ユーザーの増加、新プラン「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」への移行によるARPU(1ユーザーあたりの平均売上)の上昇や、楽天回線エリア拡大に伴うローミング費用削減などで2022年度第1四半期をピークに、引き続き営業損失は逓減傾向にあるとのこと。
楽天モバイルは、9月から課金ユーザーが100%になり、「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」の実質無料キャンペーンも10月末に終了したことで、ARPUは新プラン発表前の2022年度第1四半期の837円から、当第4四半期では1805円に増加。平均月間データ利用量は、新プラン発表前の2021年12月時点は9.5GBだったのに対して、2022年12月時点には18.4GBへ大幅に増加し、ARPU上昇に貢献した。
MNOとMVNOの合計契約数は、2022年12月末時点で506万回線。2022年12月以降、MNO新規契約者数は純増となった。
「楽天モバイル」契約ユーザーの一人あたりの楽天グループサービス平均新規利用数は2.61サービス増となり、「楽天モバイル」がクロスユースを促進。また、「楽天モバイル」契約後の「楽天市場」における一人あたり年間購買額は49%増加した。
4G屋外基地局開設数は52003局に到達し(2022年12月末時点)、2023年度中の60000局開設を目指すとのこと。また、屋外5G基地局開設数(屋外Sub6マクロ基地局)も全国で7058局に増加した。
2023年1月30日より、法人向け携帯キャリアサービス「楽天モバイル法人プラン」を本格開始。すでに600超の顧客に提供。今後、法人契約の増加を見込むとのこと。
「楽天シンフォニー」の当第4四半期の売上収益は2.31億ドル(前四半期比1.41億ドル増)となり、設立来の累計売上収益は5.48億ドルを計上した。
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