ビジョンファンドが成長牽引、ソフトバンクG孫社長「これから株主に春を楽しんでいただく」
2019年5月10日 14時56分更新
ソフトバンクグループが5月9日に発表した2019年3月期決算は、10兆円規模のソフトバンクビジョンファンド(SVF)が成長を牽引し、売上高は前年同期比5%増の9兆6,022億円、営業利益は同81%増の2兆3539億円となった。営業益が初めて2兆円を突破し、トヨタ自動車(米国会計基準で2兆4675億円)と肩を並べる規模となった。
20年3月期の業績予想は公表していないが、純利益は4年連続で1兆円を超える見通しである。
しかしながら、決算会見に登壇した代表取締役会長 兼 社長の孫正義氏は、これらの会計上の数字は「どうでもいい数字」「誤差に過ぎない」として興味を示さず、一方で、利益拡大の成長要因となったSVFについては、「これからの成長エンジンである」と熱く語り、SVFの2号であるソフトバンク・ビジョン・ファンド2(SVF2)の設立準備に入ることを明らかにした。SVF2の規模については、現在運用中のSVFと同程度になる見通しである。
また、孫社長はソフトバンクグループの株主価値を示したグラフを紹介するとともに同グループの株価水準が低いとの見方を示し、株式分割による実質的な増配を発表した。今期の配当は前期の実質2倍となる。孫社長は、「株主の方々には、これから春を楽しんでいただく収穫期に入る」と力強く語った。
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