大型に続き日野が1位に、業界では「待ち時間」の短縮が満足度のカギ――2014年日本小型トラック顧客満足度調査
2015年3月7日 12時44分更新
J.D.パワーは2014年日本小型トラック顧客満足度調査の結果を発表した。小型トラックの販売台数が増加した一方、車両納期の長期化とアフターサービス開始までの待ち時間有の割合の増加が、顧客満足に負の影響をもたらしていることが判明したという。
ブランド別総合満足度ランキングをみると、対象となった5ブランドのうち日野が第1位となった。顧客満足度を構成する4つのファクターのうち「アフターサービス」、「営業対応」、「商品」で最も高い評価を得たのが要因のようだ。
第2位はトヨタ、第3位は三菱ふそう、第4位はいすゞ、第5位がUDトラックスとなっている。
また顧客満足度の傾向をみてみると、総合満足度が800ポイント以上の非常に高い顧客層におけるメーカー再購入意向をみると「絶対購入する」が54%、またディーラーでのアフターサービスを「絶対利用する」が62%の割合となっている反面、総合満足度700以上800未満の顧客層の場合ではそれぞれ23%、24%となっていることから、総合満足度とロイヤルティの密接な関係が見て取れる結果となっている。
「車の納期」、サービス対応においては「待ち時間」に顧客満足度との相関が見られるようだ。
「車両の納期」をみると、車両納期が「3ヶ月以上」と回答した場合の総合満足度は622ポイント、営業対応ファクター満足度では620ポイントとなり、業界平均スコアと比較して、それぞれ7ポイント、9ポイント下回る結果となっている。
サービス対応においても、「待ち時間あり」と回答した場合の満足度は総合満足度で605ポイント、アフターサービスファクターで614ポイントとなり、「待たなかった」と回答した場合と比べて、それぞれ38ポイント、42ポイント低い結果となった。
この点に関して、J.D. パワー アジア・パシフィックのオートモーティブ部門 執行役員である木本卓氏は「車両納期が数か月またはそれ以上の場合、又はアフターサービス時の受付から実際のサービス開始まで待ったと感じた場合、いずれも満足度に対する負の影響が見られる。小型トラックの需要増の環境下で、これらはディーラーが直面している困難なチャレンジではあるが、これらの期待に沿うことで販売、サービス、そして全体ロイヤルティの向上に寄与するであろう」とコメントを寄せている。
本調査は全国のトラック貨物輸送事業者(緑ナンバー)の経営者を含む車両購入決定権者を対象とし、各事業者が保有する小型トラックのメーカー(含販売店)に対する総合的な顧客満足度を測定することを目的としている。今回で9回目を迎え、2014年10月から11月にかけて郵送調査を実施し2,056の事業者から回答を得ているが、1事業者につき最大2メーカーまで評価してもらうため、実際の回答は3,135件となっている。
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