2022年レンタカーサービス顧客満足度調査

2022年3月18日 10時00分更新


 株式会社J.D.パワージャパンは、J.D.パワー2022年レンタカーサービス顧客満足度調査結果を発表した。

3密回避の移動手段としての需要は継続するものの、各社の感染予防対策を気にするユーザーは減少
 この調査は、新型コロナウイルス感染拡大から約2年が経過した2022年1月に実施され、半年以内に利用したレンタカーサービスの満足度について聴取している。新型コロナウイルス感染拡大以降の変化についてたずねたところ、「旅行や移動時の感染予防対策のため、電車やバスなどの公共交通機関の替わりにレンタカーを利用した」が2021年調査(2021年3月発表)同様19%と最も多くあがり、旅行や移動時の3密回避手段としてレンタカーが利用されているケースが多いことが確認された(下図参照)。
 その一方で、「レンタカー会社の新型コロナウイルスの感染予防対策や取り組みを気にするようになった/確認するようになった」とする回答は2021年調査から減少が見られた。ユーザーの感染予防への意識は依然高いと考えられるものの、レンタカー業界各社の感染予防対策はもはや当たり前のものとなってきており、その対応状況を気にする傾向は緩和されつつある様である。

コロナ要因で自家用車を手放したユーザー、レンタカー利用へ
 「コロナ禍での収入減少などの経済的な理由で自家用車の保有をやめたため、レンタカーを利用する機会が増えた」、「テレワーク中心となったことで仕事や通勤での自家用車の利用が減り、自家用車の保有をやめたため、レンタカーを利用する機会が増えた」とする回答もそれぞれ5~6%あがった(下図参照)。コロナ禍で経済的事情や使用頻度減少で自家用車を手放したユーザーも一定数いると考えられ、自家用車代替としてレンタカーの利用が推進されたケースも発生していると見られる。

緩やかに進むモバイルアプリ利用
 近年、レンタカー会社ではモバイルアプリの開発・提供が進められている。2022年の調査ではモバイルアプリでレンタカー予約を行うユーザーが増加している傾向が見られた。2021年調査では3%、2022年調査では6%となり、まだ少ないものの緩やかに増加している。20~30代の若年層に限らず、60代の高齢者層においても利用増加が見られた。

 また、予約機能に対する満足度をみると、モバイルアプリの評価はパソコンサイトやモバイルサイトと比べて突出して高く、特に「予約手順/手続きの簡単さ」において高い評価を得ている。手続きのスムーズさといった利便性が高く評価されていると言える。また予約センターや店舗での電話予約対応よりも高い満足度を示している。
 業界全体では今だ1割未満という低い利用水準に留まっているモバイルアプリではあるが、モバイルアプリの利用者を拡大していくことは顧客満足度の向上ならびに店舗やコールセンターの業務負担軽減にもつながっていくと考えられる。今後の利用促進に向け、利用頻度の高いユーザー層をターゲットに、その利便性の訴求が今後さらに求められる。

J.D. パワー 2022年レンタカーサービス顧客満足度No.1を発表

第1位:トヨタレンタカー(721ポイント)
4年連続の総合満足度第1位。
「車両」、「出発/返却時の対応」、「サービスメニュー」、「予約」の4ファクターで最高評価。
第2位:タイムズカーレンタル(712ポイント)
第3位:ニッポンレンタカー、日産レンタカー(同点、705ポイント)

J.D. パワー 2022年レンタカーサービス顧客満足度調査
年に1回、国内のレンタカー利用者を対象に、レンタカーサービスの利用状況や各種経験、満足度を聴取し
明らかにする調査。今年で6回目の実施となる。
■実施期間:2022年1月中旬~下旬 
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:直近半年以内にレンタカーを利用した人(18歳~64歳)
■調査回答者数:8,598人

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