2020年日本自動車商品魅力度調査-J.D. パワー

2020年9月23日 11時30分更新


 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワーは、2020年日本自動車商品魅力度(APEAL)調査の結果を発表した。
 本調査は、新車購入後2~9ヶ月経過したユーザーを対象に10カテゴリー77項目でユーザーが実際に所有しているモデルについての評価を聴取するものである。その結果を元に、商品魅力度を示す総合APEAL(1,000ポイント満点)を算出している。

●過去6年で商品魅力度とブランドロイヤルティが向上
 本年調査の業界平均スコアは657ポイントで、前年の645ポイントから+12ポイント向上した。現在の調査項目設計の初年である2014年の622ポイントに比べ、6年間で+35ポイント向上し、2014年以降で最も高い評価となった。
 また「同じメーカー(ブランド)の車を買いたい」とするブランド再購入意向は82%で、2014年の68%に比べ+14ポイント向上している。過去6年で自動車の魅力度は向上し、ブランドに対する顧客ロイヤルティも向上していることが明らかになった。

●ラグジュアリーブランドとマスマーケットブランドの格差、依然大きく
 ラグジュアリーブランドの業界平均は739ポイント(2014年の711から+28ポイント)、対してマスマーケットブランドの業界平均スコアは653ポイント(2014年の619ポイントから+34ポイント)で、ブランドセグメント間の差は縮小しているものの、依然として商品の魅力度における輸入車を中心とした高級車(レクサスを含む)とマスマーケットブランドとの評価差は大きい。

●燃費評価において、プラグインハイブリッドが初めてディーゼルエンジンを上回る
 「燃費(燃費や航続距離)」における魅力度評価をエンジンタイプ別にみると、2014年から2019年まではディーゼルエンジンが最も高い評価だったが、初めてプラグインハイブリッドがそれを上回った。プラグインハイブリッドのスコアは783ポイントで、2014年の701ポイントから+82ポイントも向上している。
 同様に電気自動車についても637ポイントで、2014年の552ポイントから+85ポイントも向上している。本格的な電動化時代に向けて、プラグインハイブリッドや電気自動車の性能改善が着実に進んでいると言えそうである。

J.D. パワー 2020年 日本自動車商品魅力度調査 No.1評価ブランド、モデルを発表
【ブランドランキング】
<総合> BMW
<マスマーケットブランド> MINI
【セグメント別ランキング】
<軽自動車セグメント> ダイハツ ムーブキャンバス、ホンダ N-BOX(同点1位)
<コンパクトセグメント> ホンダ フィット
<ミッドサイズセグメント> レクサス UX
<ミニバンセグメント> トヨタ アルファード

《 J.D. パワー 2020年 日本自動車商品魅力度調査SM概要 》
 年に一回、新車購入後2~9カ月のユーザーを対象に、所有する自動車の性能やデザインといった商品魅力について10分野77項目で聴取。商品魅力度に関するユーザーの評価を明らかにする調査。今年で10回目の実施となる。ユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で商品魅力度スコアを算出。
■実施期間:2020年5月~6月
■調査方法:インターネット
■調査対象:新車購入後2~9ヶ月経過したユーザー
■回答者数:19,435人

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