偏差値だけでは量れない!全国大学NPS調査、1位は慶應義塾大学―Emotion Tech

2019年2月7日 11時58分更新


 NPSをはじめとして、AIを活用した感情データの分析・可視化を専門とする株式会社Emotion Techは、「全国大学NPS調査」を実施した。大学卒業者に対してインターネットによるアンケート調査を実施し、回答結果をEmotion Techが有する独自の分析技術によりランキング形式にした。
 
 少子高齢化が叫ばれる昨今、個人においては単に「偏差値」で選ぶ時代ではなく、将来に向けた自分らしい人生への道標として、大学を求める様になっている。大学側は、大学の大倒産時代が訪れると言われる中、偏差値以外にも学生に魅力を感じられる付加価値をいかに見いだせるかが生き残りのポイントとなっていると言える。そこで、実際に卒業したOBやOGに対し調査を実施することで、偏差値を元にした評価だけではなく、その他の要素・経験を元にした「本当の大学の価値」「入って良かった大学」をランキングした。

【調査概要】
調査期間:2018年8月20日〜8月31日
対象:全国の大学を卒業した男女に広くアンケート調査し、1,500名から得た回答を元に一校につき信頼を担保できる回答数を得た大学のみをランキング化。
■ 質問項目について
 NPSの基本設問となる「あなたはご自身が卒業した大学に入学することを、家族や親しい友人・知人にどの程度すすめたいと思いますか?(0~10の11段階で回答)」を軸に、次の質問でおすすめ度に影響を与える下記7項目の体験に関して質問。
 具体的には下記それぞれの体験は、おすすめ度にどう影響したかを回答。(非常にマイナスに影響した、ややマイナスに影響した、影響しなかった、ややプラスに影響した、プラスに影響した)
「大学の印象(イメージ・口コミなど)」
「立地・施設(アクセス・広さなど)」
「学費(奨学金・入学金など)」
「授業(カリキュラム・内容など)」
「キャンパスライフ(人間関係・サークルなど)」
「就職活動支援(OB・就職実績など)」
「卒業後(ネットワーク・会報など)」

■ ランキング
 NPSで1位だったのは慶應義塾大学。「OB・OGネットワーク」「就職のしやすさ」「ネームバリュー」の3項目について、卒業生が母校を高く評価。
NPS

 次いで、国立大学の東京大学と京都大学が2位、3位。早稲田大学や慶應義塾大学との違いとして、ともに「就職のしやすさ」「OB・OGのネットワーク」に関してNPSに影響していないことがある。東大は「社会的イメージ」「授業料」「授業・カリキュラム」への満足度が高く、「キャンパスライフ(人間関係・サークルなど)」はマイナス要因となっている。逆に京都大学は「キャンパスライフ」が大きくNPSを持ち上げている。一方で「社会的イメージ」「授業料」に関しては、東大ほどは押し上げの要因にはならなかった。

 4位は早稲田大学で、NPSを押し上げた要因として慶應義塾大学と同様に「就職のしやすさ」の評価は高く、「キャンパスライフ」については慶應よりも高い評価を得た。一方で、授業料についてはOBが強い不満を持っていることがわかった。

 最下位は東海大学となり、2018年に様々な問題が起きた日本大学は、28校中25位という結果になった。日本大学のOBが特に不満を感じているのは「社会的イメージ」の悪さという結果になった。騒動後の調査となったことから、大きく影響した可能性もあるが、「授業のおもしろさ」に関してかなりNPSを押し下げている。
 
 

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